BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

徳山 新鋭王座TOPICS 初日

ご唱和ください!♪イチ、ニ、サン……ダったーーーーッ!!

 

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1R①②③、そして12R①②③……。ダーッにはじまり、ダァーに終わる。

今日1日を象徴するフォーカスだったな。ドリーム戦の茅原悠紀などなど、イン選手が8勝の固め撃ち。3連単配当も軒並み10~30倍の激安相場。万太郎は10Rにギリギリ110倍の1本のみで、穴党はこの虎の子一匹を釣り上げるしかないっ>< という苦しい戦いを強いられたわけだ。10R④③⑤……私はまったくのノーマーク。⑥中田竜太に極選◎を打つかどうか、迷ってやめたが大正解だった(苦笑)。

 

 

 

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 で、この10Rの勝者は4カド松﨑祐太郎なのだが、ちょっと不思議なまくりではあった。カド受け③坂元浩仁のスタートは、コンマ01。で、松﨑のそれは04。「坂元が放って、松﨑のダッシュ炸裂」 それが普通の見解だが、私の目にはスリット後も2艇はほぼ同体に見えたものだ。で、内で主導権を握る坂元が、先に動いてまくり差し。ここまではいい。その直後だ。同体だったはずの松﨑が、坂元より2艇身ほど前にいた。そして、ただ、上から艇を被せるだけで、鮮やかなハコまくりになってしまった。いつの間に、あんな差が開いた?? 私の目には、瞬間移送したくらいの違和感があったぞ。考えられる理由は、ふたつにひとつ。A/やっぱり坂元が放っていたB/松﨑の伸びが怪物級だった もちろん、Bだと面白いのだが。新ペラ制度になってから、極端に伸びてハコまくりするような選手が激減した(阿波カツ含む)。「スリット同体からのハコまくり」は絶滅危惧種なのである。今節の松﨑は、もしかしたらイリオモテヤマネコ級のお宝なのかも?? まあ、前検時計や展示タイムを見る限り、極めて平凡なのだが……とりあえず、明日以降もしっかり生態観察していきたい。

 

ご唱和ください!♪イチ、ニ、サン……シゴローーーーッ!!

 

 

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 12R中、10Rが123456の枠なり進入。2つだけ違ったが、どちらも123465。3Rの⑤末永由楽はF2を考慮して自らアウト選択。つまり、まともにピットアウトから動いたのは、1Rの⑥磯部誠(写真右)だけだった。たった1コース分だけ。 それでいいのか、新鋭さんよっ!!(怒) イン8勝という結果だけなら慣れすぎて何とも思わないのだが、これだけ進入からインを野放し(すべて楽イン)にして8回も逃がしちゃいかんだろう。血気盛ん、向こう見ずな選手が何人もいて、進入からガンガンやり合って、まくり、差し、抜き連発……そういうレースをしてこそ、ボートレースの未来は明るいんでないのか? 少なくとも、私はそう思う。みんなお行儀よくSGの真似事して、「将来のSGも絶対にこうなります」と世間にはっきり示して、それでいいのか?? 私はそんな君たち(=未来)に、絶望しか感じないぞ。

 

 

 

 

 

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 今日、これほど穏やかな進入だったのに、水面は別の意味で荒れた。4R松田祐季が転覆、5R高山智至が落水、6R秦英悟が転覆、7R鶴本崇文に至っては沈没……4連発で選手責任アクシデントってアンタたち。まあ、これは若気の至りというか、新鋭王座に付き物ではある。私もガンガン責め立てる気はないが、どうせやらかすなら、もっと観衆の目を釘付けにするところで暴れなさいよ。無駄死にしてどうする!!(怒)

 

 

 

 

弟が来た!!

 

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 初日だというのに、暗い話題ばかりですいません。今日いちばんギラリン輝いたのは、篠崎仁志だったな。7Rは2周2マーク、超鋭角の逆転ターンで快勝。11Rはコンマ05発進で盤石の逃げ。唯一のピンピン連勝発進だ。「ターンセンスは、兄の元志以上」 やまと在学中に、各教官が異口同音にこう断定した逸材である。私がボー誌のやまと担当として卒記に足を運びはじめて7年目。つまり、私は今日この徳山にいるすべての選手の卒業を見届けてきた(実際は、ほとんどの顔を思い出せないけど……><)。そんな中、仁志の前評判は岩瀬裕亮、江﨑一雄とほぽ同レベル。しかも「兄以上」というオプションまで付くから、やまと歴代トップの下馬評の持ち主かもしれない。

 

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 が、誰の目にも明らかだが、その出世のスピードは賢兄に比べるべくもないのが実情だ。「兄以上のセンス」と太鼓判を押した教官たちは、またこうも言っていた。「兄よりも気が優しい。優しすぎるのが唯一の弱点になるかも」 そういうことなのか。が、今日の仁志は、卓越したターンセンスで20ptをもぎ取った。回り足も、そのターンに花を添えるような強さだった。機は熟したか。明日以降も、心に鬼神を宿してV戦線を突き進んでほしいぞ。

 

 

 

 

 

 

 

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 それからそれから゜、もうひとつの明るい話題といえば……やっぱり……今節の私のイチオシ船岡洋一郎なわけで、今日はガッチリとイン逃げを決めたから明るいのだけれど、そういう意味だけではなく……ピカピカッと眩いばかりの船ッチなのでありました。

(photos/シギー中尾、text/H)

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