BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――整備室にて

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 新プロペラ制度導入以降、おおむね間違っていないと思われる法則が「早いうちからゲージ作り始めてる選手は、機力好調」。本体に手を入れる必要はまったくないし、プロペラも好調。だから時間に余裕があり、パワー良好の源になっている可能性も高いプロペラの設計図をとっておく、ということだと思われる。実際、新制度以降、パワー出しに苦しんでいる選手は、まだいちどもレース場でゲージを擦ったことがないという選手もいるようである。で、今朝、ゲージ擦りを始めていたのは、篠崎仁志。やっぱりね~。ピンピン発進だもの、昨日は。今日は12R1回乗りということもあって、時間もたっぷり。そりゃあゲージに目が向くというものである。

 

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 一方、初日2着2本とやはり好発進ながら、坂元浩仁は本体を割っていた。彼も11R1回乗りと時間に余裕があり、その時間をモーター整備に費やそうと考えたらしい。3R前には整備を終えてボートに装着しているが、どうやらこちらは機力にまだ不満があるようだ。この整備がどんな変化をモーターに与えるのか、11Rは注目してみよう。

 

 整備室にはモニターがあって、僕もレース観戦は外から覗き込むことが多いのだが、プロペラ調整所も整備室内にあるからだろう、選手がこのモニターでレースを見守ることも多い。盛り上がったのは、1Rだ。

 

 

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 バックで5艇が接戦になったときにも声はあがっていたが、さらに声が大きくなったのは、3番手争い。鶴本崇文が先行していたところに、田路朋史のツケマイが襲いかかった。やや前に出る田路。「おぉぉっ! さすが勝率ナンバーワン!」 鶴本もしぶとく食い下がり、デッドヒートに。「おぉぉっ! 勝率ナンバーワンvsチャンプ!」

 

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 そう、鶴本と田路は98期の同期生で、鶴本は卒業記念を優勝したやまとチャンプ、田路は98期のやまとリーグ勝率ナンバーワンなのだ。98期の象徴ともいえる二人の真っ向勝負。特に藤田靖弘ら98期生がこの激闘に興奮していたという次第である。最後はチャンプに軍配が上がったわけだが、次はこれを優勝戦の1着争いで再現できるといいっすね!

 

 さてさて、朝のスタート特訓は、選手の自己申告制。申し込み表に自分の名前を書き込んで、参加を確定させる。今節は10組が用意されていて、3班と4班はそれぞれ第1Rと第2Rの出走メンバーと決められているが、それ以外は自由参加。もちろんそれぞれ6艇立てまでだから、残り8×6=48しか枠がないわけで、早い者勝ちという部分もある。 ボートリフト前の柱には、今日の分の申し込み表が貼り出されていた。選手の書く文字や書き方に個性があって、これがなかなか面白い。

 

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 まず、カタカナ派。スガ、オトフジ、ハットリ、オジマ、ハマモト、ウエノ、マツダ、シブヤ、フナオカ、タカヤマ。漢字にすれば、菅、乙藤、服部、尾嶋、濱本、上野、松田、渋谷、船岡、高山。藤とか濱とか画数の多い文字もいるけど、松田、高山はそうでもない。なにしろ漢字派には藤田、渡邉、磯部もいるのだ。

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渡邉の邉はソラで書く自信が僕にもないぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 で、極めつけは水ま。たしかに摩は画数多いけど、漢字ひらがな混じり派でしたか。まあ、そう書きたい気持ちはわかるけどね。なお、チャーリー池上カメラマンは、池上一摩といいます。摩が同じ文字ですね。これからはクレジットに池上一まと書くことにしよう。

(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)