BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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福岡ダービーTOPICS 3日目

完成、一気通貫!!

 

今日のイン成績

④⑥⑤①③⑤④①③③④⑤

1着率17% 2連率17% 3連率42%

 

 

 

 

 

 

 

 

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これがイン受難・福岡ボートの恐ろしさだ!! 逃げきったのは、鎌田義と山田哲也のふたりだけ。ミスター今村も、4連勝の川北も、艇聖・瓜生正義も、イン戦で敗れ去った。で、今日の前半戦で、どうでもいいけどちょっとユニークな記録が生まれた。 まずは1R、イン水域がガンガンやり合っている間に、6号艇の吉田俊彦がアウトからこっそりと抜け出した。今節初めての「まくり差し」決着で、3連単6-2-3は300倍。この波乱を皮切りに、3連単のフォーカスはもう、6色が滅茶苦茶に入り乱れるビックリ箱状態となった。1R…6232R…3453R…5234R…1435R…451 赤青黄色、なんでもござれ。「SGでこんなカラフルな配色って、ありえねぇ~」なんて思ってたら、脳裏にぼんやりと麻雀牌が浮かんできた。1着の艇番は63514…って、次に2号艇が勝ったら一気通貫ぢゃん!?  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そして、6Rは2号艇の太田和美が豪快にまくりきった。鮮やかな“一通”の完成である。リーチ一発でツモっちゃったのである。まぁ、だから何だって言われればそれまでの、他愛のない数字遊びなんですけどね。でも、私はこの“一通”に、福岡のただならぬ底力を感じるのである。少なくとも、住之江や大村のSGとは、別世界の“競艇”が行われている。どちらがいいかは好みが分かれるところだが、もちろん、穴党の私はこの福岡が大好きだ。123のチャンタ3色ばかりのSGより、タンヤオ、一通、六蓮宝燈……何でもありの麻雀、いや、レースが楽しくて仕方がない。 昨夜、天神の激安・生そば居酒屋(モツ鍋1人前290円!!)で、K記者と昔話に花が咲いた。やたらと記憶力のいいK記者が、懐かしそうに呟く。「6年前の福岡ダービーの準優、覚えてます? 3レースとも、ぜ~んぶ6コースが勝ったんですよ」 やたらと記憶力の悪い私はすっかり忘れていて、新鮮な驚きに鳥肌を立てる。「マジッ??? 死ぬほどインが強いSGの準優で、オール6コース勝ち????」 一通どころか、緑一色の三暗刻ってあんた……。 今年の準優、優勝戦は、どんなデッカイ役が飛び出すのか。福岡だかこその大役満を、リーチ一発でツモることに専心したい。

 

 

同期の功罪

 

 

 

 

 

 

 

 

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川北浩貴に野心があったかどうかは不明だが、

我らがチャーリー池上の「完全優勝が見たい」という夢は破れた。

1号艇で……。 まずは前半の5R、無傷の連勝街道をひた走る川北は、4号艇という難関をも軽々と突破した。

枠なりの4カドから、3コース瓜生正義の握りマイに連動して

鮮やかなまくり差し。プレッシャーを微塵も感じさせない完勝劇だった。これで初日から4連勝。残るは1号艇と2号艇のみ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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5連勝を目指す9R、イン水域へと向かう川北に難敵が襲い掛かる。

同期の深川真二だ。競輪なら「川北、ワシがお前をガードするばい」ってな2コース進入なのだが、ボートレスは真逆。

水面では同期もへったくれもなく、

むしろ「お前だけにいい思いをさせてたまるかっ!」みたいな

ライバル心を燃やす選手も多い。 事実、この大一番は、

スリット同体から深川が渾身の2コース差しを突き刺した。

本栖訓練所で苦楽(苦苦か?)を供にした盟友が、

大偉業の夢を切り裂いたのだ。 

まあ、完全Vは数字の遊びの部類であって、

川北にとって重要なのは「SGを制覇すること」に違いない。

そう考えれば、この3着でマスコミのフィーバーは一段落するし、

本人的にも余計な肩の荷がひとつ下りたことになる。

悔しい敗戦ではあっただろうが、

婉曲的には同期・深川の援護射撃だったかも? 

明日は2号艇で予選トップを狙う川北。

2位・太田和美との直接対決(もちろん12R)が楽しみだ。

 

 

幸運のホクロ

 

 

 

今日の万太郎

2連単2本、3連単8本!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SGで絶対的な権力を誇るイン選手がボコられたのだから、

荒れないわけがない。万シュー万シューまた万シュー、

全レースの実に3分の2が万太郎で占められた。

それらを逐一書いていたら明日の朝までかかるので、

私事でお茶を濁したい。 穴党を自負し、スケベな穴舟券ばかり買い、

これだけ大穴が飛び出しているのに、

私の財布はどんどん薄くなっていった。

9Rは4連勝の川北を蹴飛ばし、345BOXを買っていて、

一瞬⑤深川③鎌ギー④平本の790倍が出来上がった。

が、平本が川北に抜かれて紙屑に。

10Rの極選予想(6-25-全)もド真裏の2-6-1で大魚を逸した。

狙いすぎスケベすぎの連続で、ついに私の財布は事切れたのだった。「おかしい。こんなはずじゃ……」 私は自分の股ぐらをまさぐった。

今日の私の“お稲荷さん”には、ポツンと小さなホクロが刻まれている。朝、場内のトイレでボールペンで付けたものだ。

「金○袋にホクロがある人は、博才や金運が強い。

だから、ギャンブルで勝とうと思ったら、

油性マジックなどで金○袋にホクロをひとつ入れればいい。

テキメンに変わるから、騙されたと思って、いつか試してみなさい」  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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こう教えてくれたのは、ちょっとブレークし始めてる

霊能者・エスパー小林世征先生だ。福岡に来る前、

雑誌のインタビューの最後にこっそり?教えてくれたのである。

初日の7Rから18連敗を喫した私は、ついにホクロのご利益にあやかろうと思ったわけだ。 が……ご利益どころか、損益が膨らむばかり。

一旦できかかったのが紙屑になるわ、真裏を喰らうわ、最悪の展開の果てにジ・エンド。「小林先生の、嘘つき」 無一文で舟券が買えない11R、私は心の中でこんな悪態をついていた。

つか、本当にお稲荷さんにペンを入れるあたりが、

どうかしているのだが。 で、私がヒマこいていると、

中尾カメラマンが横にやってきて、11Rの6人全員のパワー診断を

聞いてきた。ヒマな私はあれこれ答える。

それを参考に中尾が舟券を買う。で、モノの見事に的中する。

私にとっては、どうでもいい11Rだった。「じゃ、これ、コーチ料ね」  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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中尾が千円札を2枚くれたのは、12Rの発売中だった。

ありがたくはあったが、今日の流れで増やせるわけもなし。

私はほとんど何も考えずに、ヤケクソの舟券を買った。

1号艇の瓜生を蹴飛ばし、事故パンの山口剛から丸岡と赤坂へ。

それと、この3人の234ボックス。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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レース中の私の絶叫は、東京あたりまで届いただろうか。

山口がまくり、赤坂が連動し、丸岡が3番手に粘っている。

池田の追撃を退けて、342で236倍。それを私はWで召し取った。

財布の中身がゼロ円(正確には36円)から、

なぜか5万近いカネが転がり込んだのである。

「ありがと、こんな奇跡的なことも、あるんだなぁ……」 

しみじみ中尾に呟いたとき、私は、あの存在を思い出した。

“お稲荷ホクロ”を。あのホクロを書き込んだ(ボールペンは痛かった)朝、私の所持金は5000円足らずだった。

終わってみれば、回収率1000%にも近い大勝だったことになる。

しかも、無一文からの超ミラクルなわらしべ逆転劇で!! 

もはや、〆の言葉はバレバレだろう。 

ねえ、騙されたと思って、皆さんも大切なお稲荷さん

に…………。

 

 

(photos/シギー中尾、text/H)