びわこ名人戦の前検が終わりました(明日のエキシビションレースに出走する植木通彦校長の試運転モンキーターンに、しばしうっとり……)。
まず、気になるのはドリーム1号艇のミスター今村豊。2連率35%の中堅機でしたが、気配は上々です。エース63号機の井川正人と合わせてもターン回りからまったく遜色なく、直線後半では煽り気味でした。優勝できる足、とお伝えしておきます。
それからもうひとり、目が離せないのが『走る人間国宝』加藤峻二ですな。いの一番に水面に飛び出した71歳は、2番目に登場した西島義則(いつも1番乗り、今節は大先輩に譲ったか?)に足合わせを挑んだ。内に西島、外に峻ちゃん。1マークでツケマイを浴びせるか、と思いきや、艇のスピードを落として差しに構えた。
足合わせで、交差旋回っすか????
驚いている間に、ふたりのマッチアップは終わっていた。さすが、この道半世紀。なんでもありですな。その後も何度か足合わせをした峻ちゃん、私の見立ては「可もなく不可もなく」という感じでした。
さて、独断のパワー番付を記しておきます。
'SS(節イチ候補)
★★★池上裕次
スリット前後でぐいっと伸びる。この足があれば、戸田と同じようにセンターから自在に握って攻めきれるはず。熊谷直樹の気配がイマイチだけに、、ピカピカの1年生軍団の中でもっとも怖い存在だと思う。'
S(超抜候補)
★★日高逸子
2連率28%の低調機とは思えない俊敏さ。ターンの出口でキュッと相手を突き放すレース足といい、スリットからじわーり加速する行き足といい、バカによく見えたぞ。初の女流名人も夢ではない。
★★尾崎鉄也
スリットからの行き足がご機嫌に見えた。35%の中堅機だが、前節・新鋭リーグの河合佑樹がバリバリに噴いており、不気味な上昇オーラを放っている。外枠の穴で狙ってみたい。閑話休題/報知新聞の藤原記者と足合わせを見ていて、私が「尾崎がいい」と言うと、藤原記者は「山口哲治のがええ」「尾崎だってば」「いや、山口やんか」と思わぬ“東西口論”となり、何日後かの晩飯を賭けてガチンコ勝負をすることになった。4日間の予選成績(勝率)のアトサキ勝負! ちなみに、池上&日高については東西の見解がバッチリ一致している。
A(抜群候補)
★山﨑昭生
これは回り足。水面をしっかり噛んで、回ってからするすると加速していく。2コース差しなどで狙ってみたい。
★岡本慎治
出足からスリット付近の行き足までが、かなりしっかりしている印象。スタートがバチバチ決まりそうな足だ。
ドリームのミスター今村も含めて、今日のところはこの6選手を推奨しておきます。さてさて、前検タイム……ですが、注意事項がひとつ。今日は前後半に分けて計測が行われたところ、前半(ドリーム組と1485峻ちゃん~3072西田靖)と後半(3075中村裕将~3289高橋淳美)で風向きが真逆になっています。たとえば前半3班の南西6mに対し、後半8班は北東7m!! 当然、展示タイムの上位は「バック追い風」だった前半チームが独占してしまいました。ここでは、前後半のトップ5を記載しておきましょう。
●'前半TOP5
①今村 豊 6・45
②加藤峻二 6・49
北川幸典
④高塚清一 6・50
瀬尾達也
●後半TOP5
①佐藤幸子 6・64
②平岡重則 6・67
占部彰二
④長谷川巌 6・70
⑤落合敬一 6・71'
なんとなんと、ミスターがトップで峻ちゃんが2位!!?? ちょっと出来すぎの前検時計ではありますが、両雄の直接対決が一段と楽しみになりましたね。番組さんは、何日目にこの夢のカードを組むつもりでしょうか?(photos/シギー中尾、text/畠山)