今回は、珍しくモーター抽選の前にキーボードを叩く。福岡には、そうさせるほどのモンスターマシーンがいる。
22号機!!
2連率は39・5%、中堅上位レベルでしかない(つか、去年10月のダービーはお蔵入りで参戦すらできなかった)。が、最近の活躍は半端なく、誰もが『隠れエース機』と認める怪物に成長してしまった。笹川賞の公式パンフによれば「22号機はシリンダー以外の全ての部品が換わって見違えるモーターに様変わりした」とある。艇界のフランケンシュタインかっっ??
その化物ぶりを如何なく発揮したのが、前節の当地GW開催だ。幸運にも、この隠れエースを引き当てたのは、A2の宮田政勝。宮田はケタチのパワーで強豪A1レーサーをバッサバッサと千切り捨て、優勝戦でも2コース瓜生正義の差しを完封して逃げ切った。節間成績151211111①……成績も素晴らしいが、さらに特筆すべきは展示タイムだ。初戦から優勝戦までの全10戦、宮田22号はただの一度たりとも展示トップ時計を他の選手に譲らなかった。圧巻は5日目3R。4号艇の宮田と、他の選手の時計を見比べていただきたい。
①6・94
②6・90
③6・92
④6・78!!
⑤6・89
⑥6・99
まさにケタチ。何度も書いてきたが、福岡の展示タイムは「すべての足が反映される時計」として抜群の信頼度を誇る(他場より60mほど手前から計測するため、伸びだけでなくレース足~行き足まで反映される)。この宮田22号のブッチギリ時計は、イコールとんでもない怪物の証明なのだ。時間に余裕がある方は、福岡オフィシャルページでこの節の宮田のレースぶりを鑑賞していただきたい。覚醒したフランケンシュタインの凄まじさに、唖然呆然とすることだろう。
さてさて、誰がこのヤバーーイ22号機をゲットするのか……モーター抽選会へレッツラゴー!!
(30分経過)
モーター抽選が終わった。結論から行ってしまおう。怪物フランケン22号機をゲットしたのは……
山川美由紀!!!!
ガラポンから「22」の数字がこぼれ落ちた直後、「出た!」「出ました」「出ちゃった?」とあちこちから嘆息混じりの言葉が飛び出した。そして、それまでは静かめだった会場が、これを境に急に雑談が増えて賑やかに。ほとんどの選手たちが、22号機の動向に注目していたに違いない。
幸福独り占め状態になった美由紀姐さんは、満面の笑みであちらこちらの選手に話しかけ、最後列の深川真二の席まで立ち寄って嬉しさを身振り手振りで表現していた。モーター抽選の段階で、早くもウイニングランかっ!?
全部の足がいい22号機だが、とりわけ強烈なのがスリット近辺からの伸び足。徹底まくり屋ともいうべき2000勝レーサー美由紀姐さんが、スリットからどんだけ攻めまくるか。今から大いに楽しみだ。
さて、今回も『スポーツ報知』長谷記者、『西日本スポーツ』森記者のパワー評価ランクとともに、注目機を紹介しておく。
超目玉商品(2連率・長谷ランク/森ランク)
★22号機(39・5%。S/特A)…山川美由紀
2連率TOP5
①30号機(48・2%・A/A)…菊地孝平
②13号機(45・9%・A/A)…日高逸子
③62号機(43・8%・A/特A)…岡崎恭裕
④57号機(43・5%・S/特A)…海野ゆかり
⑤36号機(43・2%・A/A)…江口晃生
長谷&森記者の最高ランクをゲットしたのは、山川&海野の女子コンビ。次点候補の13号機を引いたグレートマザーも写真の通りの笑顔だし。今節は撫子レーサー主体に、穴党ウハウハの笹川賞になりそうだぞっ!?(photos/シギー中尾、text/畠山)