BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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モーター抽選『仁志の逆襲??』

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 さあ、賞金王へ最後の勝負駆け!! その口火を切るモーター抽選の意義もでかいはずなのだが、会場にいる選手たちは至ってのんびり、超リラックスムードだ。それもそのはず、津のモーターは初下ろしからまだ3~5節程度。はっきりとした素性が分からないまま、明日の本番を迎えるのである。ちなみに「エース級」と呼ばれる26号機の勝率は、8・00!! これが半年ほど使われたモノなら文句なしの「怪物モーター」だが、わずか3節ではフロックの可能性も大いにありえるわけだ。そんなまったりムードの中……。

 

 

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「よっしゃぁ!!」

 と雄叫びを発した選手がひとり。驚いてその声の方向に目をやると、王者・松井繁が仁王立ちしている。体育座りしていた他の選手たちも、一斉に王者を見上げた。王者は両腕を大きく左右に広げ、さらに肘を直角に折り曲げて派手なガッツポーズを繰り出す。満面の笑みを湛えながら、王者はまた叫んだ。

「よっしゃ、久々の40パーセント超えじゃぁぁ!!!!」

 この「40」の部分は、もしかしたら「45」と叫んでいたかも知れない。王者の引いた49号機の2連率を見ると、なるほど47・6%で水準をはるかに上回っている。仁王立ちのガッツポーズをしばらくキープしてから、松井は満足げに座り込んだ。そう、王者にとって「くじ運」を上昇させることが、年末に向けての重要な要素でもあるのだな。

 

 

 

 

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 松井といえば、服部。同期の服部幸男もまた、45%超のモーターを引き当てた。もっとも、引いた本人はどこ吹く風の涼しげな表情だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そこに菊地孝平が親指を突き立てて「いいっすよ、これっ!!」と大絶賛。後輩のくしゃくしゃの笑顔を見て、浜名湖天皇もまんざらじゃなさそうに笑い返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 それから、「3シリーズ3優出」=優出率100%の69号機を引き当てた石川真二も、破顔一笑。レンズを向けたカメラマン中尾に、にんまりVサインを繰り出した。データ量は少なくとも、「優出を逃さないエンジン」と聞いて不機嫌になる選手はいないだろう。この69号機が「4シリーズ4優出」となれば、石川の賞金王12位入りもぐっと近づくことになる。

 

 

 

 

 

 

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 さてさて、最後の最後にガラポンを回したのが、先の宮島周年ファイナル1号艇で痛恨のFに散った篠崎仁志だ。今日も最年長の江口晃生とのジャンケンに敗れ、残り物の1個をひたすら待つ身の上に。リズム、運ともに急下降か?? と思いきや、その最後に残ったモーターが、なんとなんと勝率8・00、モンスター候補生の26号機だった。

「オーーーッ!!」

「やるじゃん!」

 さすがに26号機の名は選手間でも知られていたらしく、今日一番の歓声が響き渡った。残り物に福。何かとお騒がせ&試練だらけの篠崎兄弟だが、「賞金王史上初の兄弟参戦」の夢は、まだまだ続く。(photos/シギー中尾、text/畠山)

 

 

 

 

'津の注目機

★26号機(勝率8点!!)…篠崎仁志

★41号機(3節3優出)…石川真二

★40号機(2連率65%!)…平田忠則

★69号機(島田賢人V)…森高一真

★64号機(断トツ1分45秒1)…馬場貴也'