BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――シリーズ組の笑顔!

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 住之江ピットのど真ん中に、「選手控室」とプレートが掲げられた2階建ての小屋のような建物がある。この2階には、JLCの勝利者インタビューブースが設けられていて、1階は文字通り選手の控室。というより、分煙の世の流れに合わせてか、選手の喫煙所にもなっていて、スモーカーの選手がここで一息ついたりしている。

 で、選手を宿舎に運ぶ帰宿バス。これがその正面あたりに停められていて、この喫煙所は待合室のようにも使用される。このときは、特にこの季節は非常に寒いので、喫煙者でなくても暖をとるためにこの部屋に入ったりする。1便バスは10R終了後に発車するので、11Rの展示が終わったころには、ここが満員になっていたりするわけだ。

 この部屋でよく見かけるのは、ハイライト愛好者の森高一真。控室のモニターでレース観戦する選手も多いなか、森高はピットアウト前にはここにやって来て、一服付けながら、この部屋にもあるモニターに見入ったりしている。

 鎌田義も、よく見かける。カマギーの場合、たいがい話題の中心になっているようで、カマギーの話術に選手たちが大笑いしているシーンも、声は届いてこないものの、目撃できたりする。

 で、今日の10R後。森高と鎌田が、この部屋に揃い踏みとなった。プライベートでも仲のいい二人だけに、間違いなく始まる漫才のような展開。あぁ、聞きにいきたい。でもいけない。でも聞きたい。でも聞けない。きっと僕は、傍目からはうらめしそうに窓越しのカマギー&カズマを眺めていたことだろう。

 

 

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 実際、集まっていた選手たちがやけに楽しそうなのだ。白井英治が、爽快に笑っている。かつて、白井英治の爽やかさを称えていたのはテラッチだったっけ。たしかに、長身の白井が破顔一笑している姿は、爽やか極まりない。その隣で、坪井康晴がずっとニコニコと笑っている。坪井の笑顔は本当に人が好さそうで、取材などで間近にその笑顔を向けられると、なんとも気分が癒されるわけである。

 あぁ、何を話してるんだろうな~。

 

 

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 1便バスが出発すると、森高は結局、ピットに残った。そこで森高に話の内容を確認しようとしたら、森高は「おぉ、クロちゃん」と凄んで控室へと去って行ってしまった。あぁ、何を話してたんだろう……。

 

 

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 その小屋は選手たちの安らぎの場所だが、整備室やペラ室は正反対の空気である。1便が出たあとも残ってペラを叩いていたのは、今井貴士、杉山正樹、馬場貴也など。今井、杉山はトライアルに先輩が出ているので、その世話焼きという側面もあっただろうか。ただ、特に今井はここまで結果が出ておらず、苦戦を強いられているのもたしか。今日は整備室でも姿を見かけているが、ペラ室にいる時間も長く、覗き込めば毎回と言っていいほど、その人のいい、しかし真摯な顔があった。先月のチャレンジカップでも苦しんだ今井は、近況も苦しい状況。トンネルを脱け出すべく、奮闘する今井の姿は健気でもあり、また声援を送りたくもなる。今井の明るい笑顔は、坪井と同等に他者を癒すものなので、明日にはぜひその笑顔を見たいものだと思う。

 

 

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 そんななかで、1便で帰ったけれども、鳥飼眞の笑顔を見たぞ。鳥飼といえば、どこかコワモテの印象もあるわけだが、実はけっこう笑顔がかわいい。チャレンジカップ最終日翌日のゴルフコンペ取材にいった折り、参加していた鳥飼とちょっとしたふれあいがあったが、これがまたなんつーか、優しいというのかおちゃらけてるというのか(笑)。鳥飼持参のスペシャル・ホットドリンクをご馳走になりましたが、いやあ、美味だった。私が美味っていうことは……。ピットでは、基本的に厳しい表情で作業をしている鳥飼だが、それだけに笑顔を見られて、なんだかとっても癒されたのでした。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)