尼崎クラシックの前検が終わりました。かなりゴキゲンに見えた選手がふたりほどおりましたが、まずは私が事前に「エース」に指名した51号機の気配から。
★西山昇一/51号機
第一感は「まずまず」というレベルか。足合わせは確認できず(見逃した可能性あり)、スタート練習ではキッチリとタイミングを合わせることに専念していたように見えた=コンマ14、12、17。それでも2本目は6コースから鋭い伸び足を見せており、充分に戦える気配だ。実戦でどこまで唸りを上げるか、とりあえずは明日の1号艇での走りっぷりに注目したい。現状はAランク。
さてさて、ゴキゲンに見えた2機も含めて、私の前検番付を記しておきましょう。
SS級(節イチ候補)
★★★中澤和志/58号機
圧巻は3本のスタート練習。1・5・3コースと散らしたが、どのコースでもどんな起こしからでもグイグイ加速して行った。出足が超強烈で、その勢いを行き足までしっかり継投する。そんなイメージだ。いちばん怖いのは、出過ぎてのFかも。前節、山室展弘が節イチ級の出足を誇っていたが、今節もトップ級は間違いなさそうだ。生来のまくり屋だけに、この出足~行き足は脅威。あとは、それを後押しするだけの伸びが来れば久々のSG制覇も見えてくるだろう。
S級(抜群候補)
★★峰竜太/48号機
どっちをSSにするか、最後まで迷ったのがコレ。こちらは足合わせで非凡な動きを見せた。ターンの出口から相手をポンと突き放し、さらにバック中間でツインカムターボが火を噴く。そんなイメージ。回り足は未知数だが、これだけ気持ちよく伸びれば強力な武器になる。久々に、SGでスリット一撃連発する峰リューを見るチャンスだ。
A級(上位候補)
★石野貴之/21号機
早い時期からトップ級の伸びを誇っている21号機。「その破壊力は今節も健在」と確信させる石野の動きだった。スタート練習でやや遅れ目に発進し、スリット~1マーク手前までに伸び返して舳先を並べる。そんな特訓で、見た目はやや地味だったが、実際には相当な伸びだったはずだ。さすが尼の伸びキング。ただし、このモーターは多くの選手が回り足で苦戦してもいる。「21号機は諸刃の剣」と覚えておきたい。
★白井英治/5号機
最近、このコーナーですっかり常連に定着した英治師匠。今日もスッキリ気持ちのいい動きを披露した。出色は、例によってスリット付近のセカンドの足。起こしからの加速は他艇と同じ感じでも、スリット付近に来るとスーーッと半艇身ほど覗いてしまう。覗いたらすぐに締めてまくるタイプなので、やはりこのメリットはでかい。今節も自力でガンガン攻めてV戦線を引っ張るだろう。
★佐々木康幸/60号機
下馬評の高かった一機で、その評価に恥じないパワーだった。特に、スリット付近の行き足。突き抜けるほどではないが、スローでもダッシュからでもスーッと自然に覗く感じがいい。見た目では、白井のソレと同じようなタイプだと思う。まくりも差しもある自在派だが、この足があるときは果敢に攻めるのが佐々木。今節は佐々木の外が連動して大穴が生まれる気がするぞ~!
★西山昇一=前出
以上の6人6機を推奨しておきます。続いて、前検タイム。
前検時計TOP10
①太田和美 6.59
丸岡正典
石野貴之
④白井英治 6.60
瓜生正義
⑥峰 竜太 6.61
⑦川﨑智幸 6.63
深谷知博
⑨吉田拡郎 6.64
松井 繁
原田幸哉
市橋卓士
茅原悠紀
黒井達矢
松田大志郎
大阪の快速トリオがトップ独占ですか。石野の名前があってまずは一安心。諸刃の剣をどう料理するか、注目するとしましょう。SS級に推した中澤は6.66でランク漏れ。ただ、出足~行き足が売りなのだから気にする必要なし。むしろ、上々のストレート時計だと思いますよ。
前検ワースト5
①山崎智也 6.89
②海野ゆかり 6.86
吉村正明
④日高逸子 6.85
安田政彦
うーん、智也の数字がデカ過ぎますが、何かの手違いというかここまでヤバイとは思えませんね。むしろ、下馬評からワースト級の噂がある18号機=日高逸子ママが心配です。特訓の気配も、パッとしなかったなぁ。(photos/シギー中尾、text/畠山)