BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――いつも通り!

 

 

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 今年最初のSG準優。報道陣もぐっと増えてきて、ムードは一気に高まってきた。峰竜太が早くも緊張感に包まれ始めたなあ。大一番では、これが普段通りの峰竜太。「緊張はいいレースをするのに必要なもの」と峰はかねてから口にしており、それはまさに経験則でもあるだろう。緊張しやすい、みたいなことを言われる峰だが、それに呑まれたことって意外と少ない。つまり、緊張して表情が硬くなっている峰竜太こそ「好気配」なのだ。そういえば、去年の尼崎クラシックも予選18位のカマギーが優出したなあ……。峰による再現は充分にありうる。

 

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 そんな峰を見たせいか、空気がより引き締まって感じられる。菊地孝平も気合満点。地上波放送のインタビューの収録を終えると、颯爽と整備室に飛び込んだ。作業していたのが柱の陰の死角になっている部分なので、具体的な内容については目にすることもできなかったが、ピストンが云々とかの声は聞こえてきた。整備士さんに相談しながら、作業をしているのだろう。「やるべきことを淡々とやる」が現在の菊地のポリシー。その通りのことを遺漏なく行なっているといった雰囲気だ。

 

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 整備室には毒島誠もいた。大きな作業をしている様子はなかったが、やはりインタビュー収録後に駆け込んでいて、12Rまでの時間を有意義に使う心づもりのようだった。今節の毒島は通常、マスクを着用しているので、なかなか表情はうかがえない。だが、あえてそれを見るまでもない、と思う。一昨年のブレイク以降は特に、レース前には鋭い表情を見せている。充実し切った表情と言ってもいい。今節は決して納得がいく成績ではないだろうが、それとは関係なくいつも通りの作業をいつも通りの表情でこなしていくだけだ。

 

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 どんなときでも雰囲気が変わったように見えないのは、平尾崇典だ。最近は笑顔を多く見るようになった気はするが、基本的には穏やかかつ淡々としたたたずまいを崩す場面をほとんど見かけない。12年チャレンジカップ優勝戦の日もそう見えたもんなあ。優勝後はさすがに爆発していたけれども。

 写真は山本寛久とのツーショット。いとこ同士であります。カンキューも表情を変えるタイプではないなあ。二人のおじさん=山本泰照さんはいつもニコニコですが。今日の準優もひたすらいつも通りに戦って、気づいてみたら優出ということになっているかもしれない。

 

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 で、いつも通りではない風景は、平本真之のメガネ姿です。もちろん伊達眼鏡で、前検日のレース場入りのときにも着けてましたね。このメガネで勝ち筋がよく見える!? このあとリードバルブ調整を始めていたが(昨日もやってた)、研究者っぽくてなかなかカッコ良かったです。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)