BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――初日らしさ

 

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 ニッシーニャ、こんなんなりました(笑)。

 とりあえず論評は避けよう。皆様のご判断にお任せします。でも……丸坊主じゃないぞ、ニッシーニャ! ま、こっちのほうが目立っているという説もあるけど。中尾カメラマンの話だと、眉毛も片方剃ってしまおうかとも考えたとか。けっこう危ない風貌になりそうだ(笑)。ともあれ、半坊主ニッシーニャの出来上がり~。ぜひ1着を獲って、勝利者インタビューで全国の皆様にその姿をご披露くださいませ。あ、公開勝利者インタビューをやってるので、本場に来られる方はぜひモンタステージに駆けつけてください。

 

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 西山貴浩はこんな頭になりながらも、調整のほうはもちろんしっかりやっている。エンジン吊りの後などにはすぐにペラ室に飛び込んでいって、なかなか頭について話しかけるスキが見当たらないほどだ。決して笑いを振り撒いているだけではない。ちゃんと、勝負師の顔も見せている。

 これが初日の風景、ということであろう。初戦(もしくは2戦目も)終えた選手たちは、その感触をもとにさまざまな調整に突入している。元選手の方などに聞くと、いくら前検である程度の手応えを得て、初日に向けて調整をしていっても、やはりレースを走ってみなければわからないことがある、という。だから、早く初戦を戦いたいという気持ちも生じたりするようだ。いざ実戦を走ってみて、その後は調整、整備に没頭する。初日の午後は必然的に、ペラ室や整備室が盛況になるわけだ。

 たとえば、2走3、4着の服部幸男は本体を割っていた。ペラ調整が主体の服部だが、本体整備も時折見かけていて、その判断は素早い(前検日に大々的に割っていたこともある)。モーターに鋭い視線を向けている服部を見ると、らしいな、と思ったりするわけである。

 

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 森高一真は、試運転。1R1回乗りで5着に大敗。レース後は「試」のプレートをつけていて、一日整備と試運転を繰り返すのであろうことは想像がついた。午後の遅い時間帯にもまだ水面にその姿はあり、いったん整備に入ると没頭することも少なくない森高としては、ちょっと珍しい光景と見えた。

 印象的だったのは、その合間に整備士さんと何度も話し込んでいたこと。おそらくアドバイスを求め、それを獲りいれての調整を施し、そのうえで試運転を走ったことで得た感触を整備士さんに伝えているところだったのだろう。肩を並べて整備室に入っていく姿も見かけており、場合によってはさらなる整備が行なわれるかもしれない。徹底的な整備といえば赤岩善生を思い出すが、森高も実は同じタイプなのだ。

 

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 試運転といえば、山口剛も遅くまでやっていたぞ。やはり地元勢の動きというのは、否応でも目についてしまう。もはや特別な気合を携えている、なんてことは書くまでもないのだが、陸と水面を往復している山口を見ていると、どうしたってそんなことを考えてしまう。わりと早めの時間帯には前本泰和も試運転をしていたし、連勝発進の辻栄蔵もペラ調整に余念がない。もちろん、市川哲也も鋭い表情で作業をしており、いろんな先入観込みで、広島勢はやっぱり目を惹くのである。

 

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 さて、来月はおそらく「やはり17年ぶりSG開催の地元で気合満点」みたいなことを書くことになるはずの中島孝平が、10Rで快勝。前半4着を巻き返している。中島はいつだって淡々。勝って淡々。負けて淡々。作業も淡々。実際に話してみると、表情豊かで饒舌な人なのだが、ピットでは一見、そんなパーソナリティとは反対の人のようにも見えたりするのである。

 というわけで、快勝後も淡々、なのだが、歩み寄った山崎智也が控えめにだけど、ニコニコと笑っていた。関東の盟友・濱野谷憲吾がまくられ大敗なわけだから、おおっぴらに喜ぶわけにはいきません。さらに合流した岡崎恭裕も控えめにニコニコ。中島の表情は変わらないのに、周りの二人が笑顔を見せていたわけだ。智也に岡崎に中島って、不思議な組み合わせっぽいけど、ピットでは仲のいいところをよく見せてます。中島もこの勝利に気分が悪かろうはずがない。地元SGに弾みをつけるためにも、明日からも淡々と奮闘を!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)