BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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蒲郡メモリアル TOPICS 3日目

 

地元VS九州ヤング

 

 ちょっと気が早いが、今節の優勝争いは「地元VS九州の若手」に絞られたか。3日目を終了して予選トップ5が地元2人&九州3人なのだから、その可能性は高い。で、リズム、勢い的には九州勢がややリードしている感がある。

 

 

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 まずは3位の峰竜太。今日の6・4号艇という勝負処で3・1着と奮闘したのはでかい。特に後半11Rの4カドまくり。インが死ぬほど強かった今日の蒲郡水面(9連勝を含め全10勝)で、怒涛のスリット攻勢から楽々まくりきってしまった。この激勝で一気に3位まで押し上げ、残る枠番は1号艇。当面のライバルたちがこぞって外枠なのだから、このアドバンテージは計り知れない。明日の10Rを逃げきれば、とりあえず4位以内が確定する。

 

 

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 現在、暫定1位で唯一「自力トップ」の権利を持っているのが篠崎元志だ。今日の8Rで逃げきれるかどうか、大いに注目していたのだが、豪快なインモンキーで危なげなく勝ちきった(スタートはコンマ24とやや不安を残したが)。そして、トップ浮上。つまり、課題のイン戦克服&首位奪取という一石二鳥のイン逃げだったわけだ。

 ただし、予選トップへのハードルはまだまだ高い。明日、元志に残された枠は6・5号艇。仮に10Rの峰が逃げきるとすると(=8・33)、これを超えるには②②着が必要となる。まあ、予選トップがそのまま優勝に直結するわけではないが、負けん気の強い元志のこと、ガチでこの条件をクリアしに行くだろう。枠が枠だけに、舟券的にも狙っておもしろい存在だとお伝えしておく。

 

 

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 もうひとり、トップ5に名を連ねた九州男児は長崎の下條雄太郎だ。昨日、遠藤エミととともに「Wサプライズ」「V戦線の最有力候補とは呼べない」などと書いたが、今日の4・5号艇を3・2着としっかりまとめて予選4位に踏みとどまった。もちろん、明日は完走当確だし、予選トップ返り咲きの可能性も残している。パワー的にも昨日までよりはるかに気配がアップし(課題の伸びがきたのはでかい)、準優でも十分に戦えるレベルに到達したと思う。台風15号とともに西からやってきた?まさに今節の台風の目と呼ばせてもらいたい。

 

 

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 そしてそして、これら活きのいい九州トリオを迎撃したいのが、暫定2・5位の地元コンビだ。まず、2位はこれまたちょっとしたサプライズの柳沢一。今日の6R、1号艇の好枠をきっちり生かしきって10点ゲット。初日のピンピン連勝から大崩れすることなく、予選トップを狙える座に就いてしまった。明日は強豪居並ぶ11Rの6号艇という激辛の枠番が残されたが、2着以内で予選3位以内=準優1号艇が確定するし、元志との直接対決なので1着を奪えば逆転トップになる可能性も高い。もっといえば、元志と池田の前半戦の成績次第では、「②着で自力トップ確定!」なんていう状況になっている可能性もあるのだ。このあたりの勝負駆け状況は、時間があれば「中間報告」として速報でお伝えしたい。

 

 

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 そしてそして、同じくイン逃げを決めて5位まで浮上したのがエース池田浩二だ。さすがの底力だな。ただ、明日の池田に残された枠も6・5号艇……ピンピン(=8・50)なら予選トップもありえるし、逆にロクロク(=5・50)なんてことになれば予選落ちもありえる。予断を許さぬ状況下で、不動のエースがどんな立ち回りを見せてくれるか。5R6号艇から大いに注目するとしよう。

 

 

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 以上、トップ5を紹介したが、実のところ、いちばん気になって仕方がないのは紅一点の遠藤エミなのだな。今日のエミは6・3号艇で4・4着。健闘したとも、苦戦したとも言える微妙な1日ではあった。この8点増しで、節間成績は6・50、暫定12位。そして、雌雄を決する明日の6Rは4号艇。③着以内でほぼ予選突破は安泰だし、④着6・00でも準優に乗れるかも知れない。

 

 

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ただ、4着を狙って4着を取りきれるほど、SGは甘くないのだよ。気持ちが守りに入った瞬間に、百戦錬磨の猛者たちに袋叩きにされる。それがSGの勝負駆けデーなのだ。大村オールスターの小野生奈も、この低いようでいて実はチョモランマのように高い勝負駆けのハードルを超えることができなかった。明日のエミには、予選突破の条件やら「女子レーサーの代表として」なんて余計なことはいっさい考えず、ただただ無心で1着を奪いに行ってもらいたい。明日の6Rの4号艇を、私は目を皿のようにして見つめることだろう。がんばれ、エミ!(photos/シギー中尾、text/畠山)