BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

芦屋チャレカTOPICS 3日目

 

 今日は女子のパワー相場から。

 エンジン出しに苦しむ女子勢の中で、日々ちょっとずつパワーアップしている選手がいる。大瀧明日香。昨日のイン逃げも力強いものだったが、今日の5Rの実戦足は見どころ満載。5コースのスリットからシュッと半艇身ほど覗き、余裕たっぷりの旋回で楽々2着ゲット。他の5艇とはワンランク別格の気配だった。寺田千恵、平高奈菜に続いて3人目のB+(女子トップ)の勲章を授けよう(笑)。このトップ3に、Bランクの宇野弥生、香川素子、谷川里江が続く。平山智加も試運転ではBレベルだと思うのだが、なぜか実戦ではまったく奮わない。パワーよりリズム・メンタル面の問題かもしれないな。

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220134146j:plain

 

 さて、賞金ランキング。

 

1山崎智也……★

2篠崎元志……★

3桐生順平……☆

4毒島 誠……☆

5守田俊介……☆

6石野貴之……☆

 ――

7峰 竜太……☆

8太田和美……☆

9松井 繁……☆

10田中信一郎……☆

11池田浩二……☆

12坪井康晴……☆

13中島孝平……☆

14辻 栄蔵……☆

15今垣光太郎……☆

16茅原悠紀 4939=賞典除外

17原田幸哉 4918

18平本真之 4732

 ――

19笠原 亮 4649

20瓜生正義 4616

21池永 太 4537

23中野次郎 4516

24丸岡正典 4444

25深川真二 4396

28濱野谷憲吾4284

31吉田拡郎 4208

32新田雄史 4185

35市橋卓士 3981

37中澤和志 3978

38赤岩善生 3958

 

※★6位以内当確、☆18位以内当確

19位以下で今節の準優入りが難しいと思われるレーサーは削除しました!

 

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220134202j:plain

 大きな変動はなかったが、そろそろ賞金ボーダー18位付近の攻防にスポットを当てていこう。もちろん、いちばんヒリヒリしているのはジャスト18位の平本真之だろう。予選落ちなんてことになったら、ヒリヒリどころかヒーヒー号泣することになる。その状況を百も承知だからして、今日は1着3着でしっかりポイントを加算した。足的にはまだまだ苦しそうなだけに、ここでの16点はでかいな。明日は1号艇の1回乗り。ここをキッチリ逃げきれば準優の枠番的にもかなり有利な立場になるし、逆に大敗したらアウト。当面の目標は、16位で賞典除外の「茅原超え」とみた。

 

f:id:boatrace-g-report:20171220134213j:plain

 

 

 平本のひとつ上、賞金17位の原田幸哉は今日になって暗雲がたちこめた。昨日までの貯金を使い果たす5・6着。足は平本よりしっかりしているのだが、今日はまったく展開に恵まれなかった印象だ。幸哉とて予選落ちすれば断崖絶壁のピンチに立たされるわけで、明日の12R2号艇は超メイチの勝負駆けとなる。

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220134227j:plain

 

 一方、平本を僅差で追っているのが賞金ランク19位・笠原亮、20位・瓜生正義。笠原は強めの回り足をフル稼働して2422着と無難にまとめ、予選突破はほぼ間違いなさそうだ。しかも明日は2・3号艇という好枠だけに、予選トップの夢まで膨らむな。足よしリズムよし成績よし、で平本&幸哉にとっては実に厄介な存在だとお伝えしておく。

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220134242j:plain

 

 それに比べて瓜生は……昨日、私が当欄でピックアップしたのがいけなかったのか、絶対にやってはいけないミス=選手責任の転覆をやらかしてしまった。ターンの出口から敵に艇を寄せて行ったら、いきなりコロン。ちょっとありえないような転覆で、あるいはハンドル操作に不必要な力が加わったのかもしれない。ただ、この減点5を食っても準優圏内の予選14位。焦る必要はまったくないし、明日の2走でしっかり準優の権利をゲットしてくれるだろう。まさかの大敗連発なら瓜生の2015年GP闘争は11月で幕を閉じることになる。以上、ボーダー前後の4人の勝負駆け条件を改めて列挙しておこう。

 

17原田幸哉 12R2号艇…③着

18平本真之 8R1号艇…④着

 ――

19笠原 亮 6R2号艇、12R3号艇…完走当確

20瓜生正義 2R2号艇、7R4号艇…②⑥着

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220134257j:plain

 

 さてさて、当欄もどこかの神社でお祓いしたほうがいいのだろうか。昨日、峰竜太のことを「ボート界でもっとも死角のない男」などと絶賛したらば、いきなり大崩れしてしまった。5・5着で暫定トップから8位に陥落。特に1号艇の12Rは中澤和志にまくられ、守田俊介にぶつけられ、道中でも何度も危険な接触、衝突があり……転覆しなかったのが不思議なくらいの荒れたレースになった。いや、マジで大敗くらいの結果で済んでよかったよ(汗)。

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220134311j:plain

 

 で、替わって予選トップに立ったのが、峰をジカまくりで沈めた中澤だ。峰のスタート遅れが最大の要因とはいえ、2コースから迷うことなく峰を叩ききった迫力は……い、いや、和志には悪いが、今日はちょっと褒めたり煽ったりするのはやめておこう。前検の俊介&今村豊、初日の茅原悠紀、2日目の峰&瓜生……全面的にフューチャーした5選手が、翌日、こぞって悲惨な目に遭ってしまうと、単なる偶然とは思えないのだよ。明日はパソコンに厄除けの御札を貼って原稿を書くとしよう。

 

 最後に、独断のパワー番付を。

 

SS級(節イチ)=守田俊介

S級(抜群)=茅原悠紀、山崎智也

A級(上位)=峰竜太、瓜生正義、市橋卓士、中澤和志

 

 俊介=SSの見立ては前検から一度も変わってないし、今日の道中の追い上げを見ても極めて妥当だと思っている。選手のリズムがやや一息なのが気になるが、たとえ大外枠でもSG連覇がありえるパワーとお伝えしておく。(photos/シギー中尾、text/畠山)