BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――ピットが気持ちいい!

 

 

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 びわこピットは、一部屋根のない“青空装着場”になっていて、今日のような快晴時には実に気持ちがいい! 今日は若干、風が冷たいものの、作業をしている選手も心地よさを感じているようだ。そこに選手の姿があると、カメラマンのレンズが一斉に向く。いい絵が撮れそうだよなあ。私の写真は、まあこの程度です。天気の良さくらいは伝わるでしょうか。

 

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 そんな陽気だからだろうか、ピットの空気は実に温かく、また落ち着いている。簡単に言うと、選手の数が少ない。朝イチはみな忙しく動いていたようだが、1R展示前あたりにはペラ室にも整備室にも、選手の姿がぐっと減っている。ドリーム戦インタビューから戻った西島義則が精力的に動いているのが目立ったくらいで、朝特訓、開会式、戻っての試運転などを終えて、一息入れている選手も多かったのだろう。

 

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 1Rの展示が終わると、試運転に飛び出る選手はわりと多めだった。このあたりは初日らしい光景だ。倉谷和信が、相手を変えながら何周も走っている。鈴木幸夫もかなり乗り込んでいた様子。逆に川﨑智幸は、2~3周でいったんボートを陸にあげている。あ、この3人は5Rのメンバーだ。1時間半ほどあとに本番を迎える面々。調整が足にどう反映したかを確かめ、その後にまた調整をしてレースへ。試運転をするにはちょうどいい頃合いなのかもしれない。

 

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 そうこうしているうちに、1Rの時間帯が迫ってくる。ピットはふたたび静けさを取り戻し、そんななかで烏野賢太が待機室から出て、ストレッチを始めた。おそらくデビュー以来つづけてきたルーティンだろう。体をほぐすのと同時に、精神も統一していく。舞台がSGだろうがマスターズだろうが、レースに臨む姿勢は変わらない。烏野賢太はそうして激戦をくぐり抜けてきた。

 それにしても、烏野賢太がマスターズかあ。ピンと来ない。モンキーターンで時代を切り開いた若手の一人、というイメージでずっと烏野を見てきた。そんな烏野がマスターズだもんなあ。

 

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 今節、60期が6人も揃った。倉谷和信、濱村芳宏、藤丸光一、川﨑智幸、谷川里江、烏野賢太。この面々がマスターズというのも、本当に不思議だ。1R、烏野が2着であがってくると、同県同期の濱村が声をかけてニッコリ。さらに倉谷も笑いかけて、同期の仲の良さを感じさせる。以前は同じレースでしんがりに敗れた谷川里江には川﨑智幸が歩み寄る。少し前まではSGで見られた絡みが、今はマスターズのピットで再現される。やっぱりピンと来なかったりするが、これはこれでオツなものだ。

 

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 そんな穏やかな空気のなかで、ひとり異質なものを感じるのはやっぱり山田豊! 地元での大一番だから当然ではあるが、その力強い雰囲気には頼もしさを感じるぞ。気持ちがはっきりと伝わってくる姿を見るのは、実に心地いいもの。レースでも気持ちの伝わる走りを見せてくれるはずだ。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)