BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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Wエース機は石野&松田!!

 さあ、待ちに待った鳴門SGだ! どうなるどうなるどうなる鳴門?? 地元レーサーがいないのは残念だが、渦潮の如き激しいV争いを期待したい。で、鳴門にはV戦線で一歩も二歩も有利に立てるスーパーエンジンが存在する。それは……73号機!! これっきゃないでしょ。6月の周年記念で、篠崎元志がブイブイ云わせたモーターだ。最大の武器は行き足~伸び。スリットから半分~ひとつは抜け出し、しかも1マークまで力強く伸び続けるから展開を自在に支配できる。さらに、これだけストレートが強力な上に、出足&レース足も水準以上。1マークで後手を踏んでも、ぐいぐい追い上げが利く。

 

 

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 この73号機、元志の後に地元のB1堀本和也が乗って1111454241Fの荒稼ぎ。続くB1間野兼礼(前節)も31111というゴキゲンな成績で軽々と優出を果たした。初日から凄まじいパワーだった。2日目には、6コースから根っこ差しで5艇をゴボー抜き。ケタチの実戦足だった。唯一の不安材料は、その優勝戦の道中で間野が豪快にひっくり返ってしまったことだ。どんだけダメージを喰らったか。現時点ではそれがまったくわからない。ほとんど影響がなければ、この73号機が「不動のエース機」と胸を張ってお伝えしておく。

 次点候補は12号機。周年の山崎裕司がブッチギリ節イチの伸び足を披露。他の足は73号機に劣るが、こと伸び足に限っては73号機以上かもしれない。

 

 

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 ってな事前情報とともにはじまったモーター抽選会(選手班長は重成一人!)。会場に付いたら、たまたま眼前に元志がいたので、私のメモ帳に大きく記した「73」という数字を付きつけた。周年でパートナーだった数字を、元志は無表情でじっと見つめている。

「(これがエース)でしょ?」

 と促すと、元志は真顔のまま答えた。

「いや、12でしょ。12。12でしょ」

 同じ数字を3度連呼した。周年での山崎裕司の伸び足が、よほど印象に残っているのだろう。直後に抽選会がはじまったので会話は途切れたが、元志にとってのエース機は12号機だったわけだ。いずれにしても、ツートップか。

 

 

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 で、まずは私のエース73号機を引き当てたのは、石野貴之! 去年の三国では祈りに祈ってエース機をゲットした石野だったが、今日は自然体。さらりとガラポンを回し、「73」と知っても我関せず。で、会場のあちこちから「オッ」という声が漏れて、それが評判機であることを知ったようだ。

「えっ、いいの? いいの?」

 いきなり相好を崩す石野。席に戻るときも周囲の選手に「73」と持ち掛けて反応をうかがい、着席してから満面の笑みを浮かべた。うーーん、三国に続いて鳴門でも。「久々のSG」で無類の抽選運を持つ男、それが石野貴之なのか!?

 でもって、元志のエース12号機はなかなか出ない。誰の手に渡ることもなく、元志の順番が回ってきた。ガラポンを回す前、元志はチラリと残された番号札を見た。おそらく「12」を確認したのだろう。それから静かにガラポンを回す。ポトリ。

「21」

 選手班長・重成一人の低い声が響いた。惜しい、真裏決着。とは言え21号機は2連率3位の好素性機。十分にVを狙える1機だと思う。

 

 

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 元志が欲しかった12号機を引き当てたのは、4人後にガラポンを回した松田祐季だった。松田はこの数字を聞いてもまったく頓着することなく、自席に戻ってから周囲のリアクションを受けてやって笑みをこぼした。SGではまだ人気にしないヤングダービー王だけに、初日から狙っておもしろいかも?

 

鳴門の注目機

★★★73号機(55%)…石野貴之

★★★12号機(45%)…松田祐季

★53号機(60%)…赤岩善生

★21号機(49%)…篠崎元志

★18号機(42%)…篠崎仁志

穴20号機(31%)…田中信一郎