BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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鳴門オーシャン『前検を斬る!!』

 鳴門SGオーシャンカップの前検が終わりました。まずは、勝手に「鳴門ツートップ」と決め込んでいるふたつのエンジンから。

 

★★★石野貴之=73号機

 

 

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 前節のラストランで間野兼礼が派手に転覆した73号機。その影響は……ほとんどまったくない! と断言します。スリット付近の行き足~伸びは文句なし。スローでもダッシュでもグイグイ加速し、他艇を置き去りにするムードでした。試運転でのターン回り~出口の足もしっかりしていて、隣にいた元SGレーサーも「うむぅ、優勝戦は間違いないな」と唸っておりました。初志貫徹のSS級=節イチ候補に指定します。

 

★★松田祐季=12号機

 

 

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「伸びでは73号機より上」と評判の12号機。その規格外の破壊力に期待したのですが、スタート特訓では「??」が正直な感想です。と言うのも、1本目はコンマ42のドカ遅れ、2本目はスリット直後に減速、3本目もスリット後にやや緩めた感がありました。まさか、他の選手や人気を意識しての煙幕? 真相は不明も、足合わせではバック中間あたりから1艇身ほど伸びていたので、上位級は間違いないですね。現状はS級=抜群候補が妥当だと思います。

 

 明日はふたりとも3~5号艇と絶好の「まくり枠」。石野はゼヒもの、松田は気配をしっかりチェックした上で狙ってみたいっすね。で、このふたり以外でゴキゲンな気配だったのは……

 

★★峰 竜太=36号機

 

 

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 73号機ほどではないものの、スリット付近の行き足~伸びはオッと唸らせました。試運転のターン回りもスムースで、死角を感じさせないバランス型か。どこからでも自在に攻められる峰にぴったりのパワーだと思います。無理せず普通に走って準優間違いなし、調整がぴったり来れば石野73号機と双璧のV候補とお伝えしておきます。

 

★坪井康晴=83号機

 

 

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 回り足はわかりませんが、行き足~伸びはかなり目を引きました。そう、ここ1年ほど定着しつつある「伸びーる坪井スタイル」が今節も盤石ムード。つまりはこの欄の常連なのですが、シリーズによって期待どおりorまったくの期待外れになるのも最近の坪井なんだよなぁ。おそらく回り足の優劣による差であり、それをできるだけ早く見極めたいっすね。とりあえずA級=上位候補まで。

 

★中島孝平=50号機

 

 

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 最近、ワースト級のパワーに喘ぐ中島をよく見かけますが、今節はおそらく大丈夫。課題の行き足~伸びがしっかりしていて、スリットで後手を踏む感じがしません。出足、回り足はまだ不明も、そのあたりの足は上乗せできる整備巧者ですから臨戦態勢としては十分でしょう。明日は5・6号艇、アタマも含めて穴に一考ですぞ。

 

★丸岡正典=84号機

 

 

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 スローでは目立たず、ダッシュになるとスリット~1マークまでの伸び足がやたらと目立った。おそらく極端な伸び型で、ややもすれば後伸びなのかも? 選手の性格を考えれば、狙って面白い存在でしょう。もちろん外枠のときにアタマ&マーク選手で勝負。明日の2号艇は……スロー濃厚なら様子見が賢明かも??

 

★赤岩善生=53号機

 

 

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 2連率60%と数字ではダントツのエースモーター。乗り手も気合パンパン、スタート特訓でも豪快に伸びてましたが、1・3本目は明らかな早起こしで“非常識なフライング”。これ、いつもの「赤岩スタイル」とも言えるのですが、正味の行き足~伸びが掴みにくい特訓でもありました。唯一、バチッと決めた2本目は上々の行き足で、「上位級は間違いなし」と言いきれますね。それ以上かどうかは、まだ謎です。

 

 以上、独断のパワー付けをまとめておきましょう。

 

SS級…石野貴之

S級…松田祐季、峰竜太

A級…坪井康晴、中島孝平、丸岡正典、赤岩善生

 

 この7名を抜擢しておきます。他では篠崎元志の出足、松井繁・大瀧明日香の行き足あたりが強めに見えました。ではでは、前検タイム。

 

 

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前検時計TOP10

①丸岡正典  6.72

 平高奈菜

③大瀧明日香 6.73

④松井 繁 6.74

 峰 竜太

⑥前本泰和 6.75

 坪井康晴

 齊藤 仁

 石野貴之

10山口 剛 6.76

 

 平高&大瀧は軽量の恩恵もありそうですが、ほぼほぼ見立て通りだと思います。石野の6位も納得の域、実戦ではもっと噴きますよ。ただひとつ……伸び凄いはずの松田祐季12号機が6秒84(ワースト9位タイ)っていうのが、もの凄く気になります!!

 

前検ワースト5

①吉川元浩  6.87

 池永 太

③濱野谷憲吾 6.86

 杉山裕也

 土屋智則

 

 確かに、どの選手もほとんど目立たなかった気が……嗚呼、それにしても気になる祐季の6秒84。どうした祐季、12号機はその程度なのかっ!!??(photos/シギー中尾、text/畠山)