BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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Wエース機は石野&ゲンコー!

 

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 さあ、Wチャレカのはじまりはじまり。気になる大村のモーター相場は……?

 予想はしていたが、地元の記者さんたちの下馬評は「44号機と21号機のWエース」で固まっている。異論はない。2連率で唯一50%を超えている44号機は、全部の足が強めのバランス型。先月まで6優出0Vという勝負弱さが気になっていたが、前節に鈴木茂正が見事に優勝(オール2連対、4カドまくり差し)してその不安も解消された。

 一方、行き足から伸びが強烈なのが21号機。10月に高塚清一が乗って5日目から気配ダウンしたのが気になったが、前操縦者の中渡修作の動きは上々だった(温水パイプでややパンチ力が落ちたかも?)。とりあえずは44号機と21号機をゲットした選手が「Vに一歩前進」とみていいだろう。

 

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 さて、抽選会だ。男子選手たちもツートップは百も承知。あちこちから「44」「21」の数字が聞こえてくる。今節のSGチャレカは34人だからして、ツートップを引き当てる確率は1/17。もちろん、52人制のSGよりはるかに高い。そのせいか、気合を込めてガラポンを回す選手が多いように見えた。で、まずは「44」が飛び出した。10番目にガラポンを回した石野貴之! その直前、石野は大阪勢に「44を引いてくる」と前宣言し、有言実行で引き当ててしまった。うーーん、持ってる男は違う。マスクを掛けていたので表情の全部は見えなかったが、目尻が下がりっぱなし。両目のサイドに幾重も笑い皺ができていたのを見ても、どれだけ嬉しかったかが手に取るようにわかった。SGでの石野のエース級モーターといえば、去年の三国オーシャンカップの33号機&今年の鳴門オーシャンカップの73号機。どちらもきっちり優勝しているだけに、今節もV候補のひとりと決めつけていいだろう。

 

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 一方の「21」(私の見立てはこちらがエース)は出ないこと出ないこと。残り5人になったも、まだガラポン機から出たがらない。残り3人になって原田幸哉が激しくガラポンを回した。で、大声で叫んだ。

「にじゅういち、こいっっ!!!!」

 が、出てきた数字は「75」。ガックリ肩を落とす幸哉を尻目に、今度は谷村一哉の右手に力が入る。1/2となれば当たり前だ。ぐるぐる回してガラポンからポトリと落ちた数字は……「14」だった。

 

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その瞬間、ラストバッターの吉川元浩が、谷村に深々と頭を下げた。

「残り福、ありがとうございます!!」

 言って、余裕綽綽の体でガラポンを回す。もう紛れはありえない。

「にじゅういち!」

 選手班長の瓜生正義が高らかに発表し、会場のあちこちから「オウッ!」という歓声が上がった。ゲンコ―はつい1週間前の尼崎周年記念でもエース級の11号機を引き当てており、モーター運のリズムは超抜だ。その地元の記念は予選2位で準優4着に敗れ去ったが、今節は頂点まで上り詰めても不思議じゃないぞ。

 

 

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 このSGチャレカに続いて行われたのが、レディースチャレカ20人のガラポン抽選だ。沸きに沸いたSG組とは正反対に、こちらは淡々粛々。ひとつの歓声もないまま、20人が穏やかにガラポンを回し続けていた。ゲンコ―の“残り物”と違って、こっちの残り物はほとんど20%台なのだから、無理もないか。一応、私が勝手に「レディースのツートップ」と見立てていた68号機と52号機は、それぞれ遠藤エミと魚谷香織の手に渡った。

 

チャレカ注目機

★★21号機(45%)…吉川元浩

★★44号機(53%)…石野貴之

★29号機(42%)…篠崎仁志

★53号機(43%)…森高一真

★36号機(40%)…重成一人

穴=55号機(35%)…平本真之

 

レディースチャレカ注目機

☆68号機(28%)…遠藤エミ

☆52号機(27%)…魚谷香織

(photos/シギー中尾、text/畠山)