現役女王の逆襲
今日のシリーズ戦の主役は、文句なしに海野ゆかり！ ２Ｒは２コースからコンマ07でイン寺田祥を差しきり、６Ｒでは４コースから峻烈なまくり差しでバック先頭に躍り出た。海野といえば、前検でＡランクに推したところが６・６発進。「服部とともに見立てを誤ったか」と我が目を疑ったところに、ピンピン連勝で息を吹き返した。前検では行き足～伸びを評価したが、今日の印象としてはサイドの掛かりが秀逸だったと思う。
とにかく、インの強い住之江で２・４号艇での連勝はあっぱれの一語だな。２走の重い着順が響いて、予選ランクは目下23位。明日もかなり厳しい勝負駆け（メイチ①条件）ではあるが、４人の女子レーサーの中で予選突破の可能性を秘めるのは海野だけ。現役女王のプライドと今日の“鬼足”をフル活用して、３連勝＝ミラクル突破を目指してもらいたい。
一方の予選トップ争いは、トライアルの敗者５人が合流して一気に混戦の色を呈した。昨日の１位をキープした丸岡正典に続くのは、トライアル組の白井英治。以下、シリーズ組の齊藤仁、今垣光太郎、中立地帯？（笑）の茅原悠紀、トライアル組の魚谷智之……いつものことながら、ごっちゃごちゃのカオス状態となっている。
各選手にとっては「相手がどんな“出身”であろうと関係なし、勝ち抜いて優勝するのみ」という見解で一致しているだろうが、傍観者としては「どっちのグループが有利で、どっちが優勝するのか？」は興味をそそる部分ではあるな。ＧＰ18人制＝敗者戦の制度ができてから３シリーズ目。過去２戦はすべてシリーズ組が“意地の優勝”を飾っているが、今年はどちらが笑うのだろう。私の体感としては現状のランキングやパワー比較などを鑑みて、「シリーズ組の３連覇」と予測しているのだがどうか（実はシリーズ組のほうが強力？）。さらに言うなら齊藤か今垣か、どちらかが優勝するような気がしてならない。（TEXT/畠山、PHOTOS/シギー中尾）
