BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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GPシリーズTOPICS 4日目

THE勝負駆け

不思議流・光ちゃんの季節

 

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 ここは住之江だけに、予選トップ争いの動向に重きを置くとしよう。昨日までの予選ランクは①丸岡②白井③齊藤④今垣⑤茅原……この8.00以上の5選手の誰かしらがトップの座を射止めるだろうと思っていた。もちろん、自力の権利があったのは丸岡正典だったのだが、今日は4・5号艇という試練を乗り越えきれずに5・4着。

 2位の白井英治も前半6Rは4着止まり。上位の面々が勝率をダウンさせる中、やはり外枠で気を吐いたのが前日5位の茅原悠紀だった。前半4Rは4号艇で3着、後半9Rは5号艇で2着。足は中堅に毛が生えた程度だと思うのだが、しっかり着をまとめるあたりが非凡なところ。で、この9Rの茅原7.67を超えるべき目標値として、3人のレーサーが10Rで相まみえることになった。1号艇の今垣、5号艇の齊藤仁、6号艇の白井。

 

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 その10Rのスタート展示では、ちょいと不思議な光景が見られた。枠番でも得点率でももっとも不利な白井が、ゴキゲン伺いの前付けに動いた。ゴリゴリとインに居座るわけではなく、「2コースあたりをくれませんかね」的な感じの緩い前付け。当然、1号艇の今垣がインに入るものと思いきや……なぜか艇をのんびり流して白井の外に持ち出したのである。白井はぴったり2コースあたりだったのに、なぜあえて3コースくらいの位置に入る?? 本番ではしっかりとインを取りきった光ちゃんだが、この不思議流の感覚はどうしたって常人には理解できないな(笑)。

 

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 この3人の直接対決は、1マークであっさりケリがついた。今垣が逃げきって、文句なしのトップ当選。近年の定番である「3連続の逃げきりでSG優勝」というパターンに持ち込んだ。ここは住之江、トップ当選によってV確率が大幅にアップしたとも言いきれる。しかも、相棒は「グランプリを狙えるほどの上昇機」と見立てていた58号機……確勝モードに突入したとは思うのだが、「優勝は決まり」と断言できないのが光ちゃんの1号艇なんだよなぁ。ピットアウトから外枠勢にゴリゴリ攻められて深くなったり、うっかりインを奪われたり、スタートで遅れてみたり……明日以降もドキドキハラハラのレースになりそうな気がしてならない。光ちゃん、ファンファーレから注意深くしっかりがっちり走って、58号機とともに久々のSGタイトルを戴冠しなさいよ!(TEXT/畠山、PHOTOS/シギー中尾)