BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――真夏の準優18人

 

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 準優日の朝というのは、なかなか慌ただしい空気になるもので、報道陣の数が増えることもあるが、一般戦組が早く訪れるレースに備えて調整や試運転をする姿が目立つことが大きい。ただそれは、SGのお話であって、今日は様子が少し違う。準優組も一般戦組に混じって、早くから精力的に動いているのだ。ぼーっと眺めていたら、誰が準優組で誰が一般戦組か、わけがわからなくなるほどである。今日など、予選トップ通過の小野生奈がずっと試運転とペラ調整を繰り返しているのだ。地上波中継は12Rを放送するので、出走する6人の収録を朝から行なっているのだが、小野だけ捕まらずに収録がなかなか終わらなかったほどである。女子レーサーたちの仕事っぷりは、常に必死さが垣間見える。

 ということで、52人シリーズは昨日まででしたが、前半のピットは準優18人シリーズ。レース後もやるかどうかは未定です。

 

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10R

①細川裕子 1R発売中にモーターを装着。じっくり慎重に仕事を進めていた。1号艇といってもカタさは見られない。装着し、整備室のほうに歩き出したとき、足元にあったゴミを拾って片づけるシーンも。よく気がつく人なのかも。

②田口節子 試運転をしていた一人である。先ほど3Rも水面を駆ける姿があった。表情は淡々としたもの。女子戦の準優で舞い上がるとは思えない。

③長嶋万記 すっきりとしたいい表情だった。予選後半から手応えを得てきて、気分も上昇しているようだ。

④松本晶恵 プロペラ調整に邁進する。遠藤エミ、樋口由加里と話し込むシーンあり。

⑤樋口由加里 まずはプロペラ調整。1Rのエンジン吊りでは、喜井つかさとともに先頭に立って動いていた。今日もハツラツ。

⑥喜井つかさ 比較的、マイペースで動いていたほうだと思う。何度か控室のほうから歩いてくる姿を見かけている。作業はプロペラ調整。水面に出るのは時間の問題といった感じだった

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11R

①日高逸子 控室からカポックを持って歩いてきたので、「道」Tシャツの由来を尋ねました。しかし、ものすごく急いでいるふうで、「韓国の選手からいただいた」のみしか聞けなかった。韓国にもボートレースがあることをご存じの方も多いだろうが、創設当初、栗原孝一郎さんが教官として選手を養成し、今でも韓国ボートの父として崇められている。だから背中に栗原さんの名前があったわけだ。なるほど~、と思っていたら、それから10分くらい経って、「すみません、試運転行くところだったんで」と日高のほうから声をかけてくれた。交流のあるパク・ジョンア選手が制作したものだそうで、日高の登番とネームを入れてプレゼントしてくれたのだそうだ。パク選手は女子選手です。わざわざ教えにきていただいて恐縮です! お忙しいところに声をかけてしまってすみませんでした!

②五反田忍 ペラ調整に忙しそうで、いったん控室に戻るときにはダッシュ! 推定展示タイムは6秒50くらいでした。

③中谷朋子 わりとゆったりめの動きで、2Rが終わった頃からペラ調整に本格的に向かっていた。

④遠藤エミ 今日もいつもの屋外調整所でペラ叩き。ときどき今井美亜が様子を見に来ていて、昨日までによく見た光景が今日も繰り広げられていた。

⑤今井美亜 プロペラ調整。それほどバタバタした雰囲気はない。

⑥寺田千恵 ギアケース調整とプロペラ調整。静かに闘志を燃やしている雰囲気だが、レンズを向けるとさらっと微笑を向けてくれるのだった。

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12R

①小野生奈 先述のとおり、試運転で水面を走り回っていた。ピットに戻っても汗だくのまま動き回り、最も精力的に見えるのが予選トップという珍しい光景になっていた。逆に、少し気がかりにもなってくるのだが……。

②岸恵子 1R発売中には、まだペラがモーターに着いたまま。2R発売中にはボートを動かし始めたので、試運転かと思いきや、ペラ室の前に移動しただけで、ひとまずそのまま。かなりゆったりとした動き出しだ。エース機を手にした選手らしい動きとも言える。

③佐々木裕美 プロペラ調整。淡々と、粛々と。大きな動きはなし。

④川野芽唯 試運転とペラ調整に励んでいた。1R展示前から何周も走り、1R発売中にも何周も走った。小野と同様に精力的。

⑤山川美由紀 プロペラ調整。やっぱり貫録があります。

⑥守屋美穂 2R発売中に水面へ。その後は陸にいったん戻って、細川裕子と談笑していた。なかなか気合の入った表情である。

 

 というわけで、ほとんどの準優組がすでに完全始動している。これが女子戦ピットの風景のスタンダードなのだろう。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)