BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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『人気トップの30号機は深川!!』

(抽選前のつぶやき)

 今年のSGは「2連率トップの数字エース機が大苦戦」という印象が強いのだが、若松で唯一50%を超えている53号機も直近のインパクトは一息だ。「悪くはないけど……」という煮え切れない足色。それでも過去の実績で人気を背負うようなら思いきって軽視し、別のモーターを重視すべきだろう。てなわけで、私なりの注目モーターをピックアップしておこう。

 

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◎64号機/7月半ばの石倉洋行の行き足が圧巻。お盆の竹井奈美が準優入りも、やや期待倒れではあったが……。

○30号機/下馬評№1で実質エース扱いか。7月・後藤正宗の完全V~お盆開催の藤崎小百合の鬼足がヤバすぎ!

▲62号機/お盆開催の小野生奈の準優~優勝戦Vは何度見ても鳥肌が立つ。上昇度では他を圧倒。

▲52号機/6月の周年記念で毒島誠がブイブイ云わせたアレ。全部が強めで死角が少ないマルチパワー。

△28号機/回転さえ合えば節イチ級の伸び足に仕上がる。前回操者の桑原もゴキゲンで不安要素なし。

△31号機/記念の岡崎が出すぎてFしたほどの超抜ぶり? 7月の森岡満郎の優勝も圧巻の一語。

 

 このうちの◎○▲の4機を勝手に「若松四天王」と呼びつつ、モーター抽選会場へと向かった。

 

(いざ、抽選!)

 

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 3年ぶりに若松の競技棟で行われたSGモーター抽選。会場の雰囲気は……いつになく静かで、わずかな談笑の声が聞こえるのみ。活気がないと言うよりは、予備抽選の番号順に並んでいるので隣近所の関係性が薄い、という感じか。妙に淡々とガラポンが回る中、最初に四天王の一角を引き当てたのは、田中信一郎だった。前節、お盆開催で生奈が準優もファイナルもありえないようなミラクル追撃で大逆転優勝した62号機(観てない方はリプレイ必見!!)。記者の間から「おっ」とか「出た!」とか小さな声が漏れたのだが、信一郎はニコリともせずにその場から立ち去った。いつもなら「ヨッシャー!!」とかはしゃぐのだが……今節はガチで気合が入っているのかも知れないな。

 

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 続いて、地元の記者さんの間でもっとも下馬評の高い30号機を引いたのは……深川真二!! 「さんじゅうばん」と読み上げられた瞬間、深川の顔面に無数のカメラフラッシュが襲い掛かったが、深川もまた顔色ひとつ変えないポーカーフェイス。代わってその光景を見ていた毒島誠が「うわぁ、それ、浴びたかったなぁ~、いいなぁ~」と泣きそうな声で叫んだ。深川はと言えば、そのまま仏頂面で自席にゆっくりと戻ってから、例のガハハハな顔で豪快に笑ったのだった。

 

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 30と62は早めに飛び出したが、52と64はなかなか世に出ない。その間、すでに「42」という数字を引いていた毒島は、何度も机上の出走表の「52」という数字を指さし「コレいいよぉ~、コレが良かったよ~、引きたかったよ~、1番違いだったよぉぉ」とクダを撒き続けている。42と52が1番違いかどうかはともかく、今日の毒島は人間味たっぷりで面白かったなあ。まあ、52号機は毒島本人が周年記念で「節イチ級」と言いきったモーターなのだから、当然と言えば当然か。裏を返せば、52号機がそれだけ素晴らしいパワーであることの証とも言えるだろう。で、その52号機を引いたのは寺田祥だったが、毒島の愚痴を楽しく聞いているうちの出来事で、見過ごしてしまったのだった。うーん、本末転倒。

 

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 さてさて、四天王のラスボス、私の◎64号機を引き当てたのは……石渡鉄兵。64号機は人気の盲点なのか、番号が読まれても周辺はほぼ無反応。鉄兵もまた何事もなかったかのようにその場を立ち去って行った。うんうん、モーターも選手も穴っぽい存在で言うことなし。64号機は合えば凄まじい伸び足になるので、鉄兵には得意の4カドまくりで大穴を開けてもらうとしよう。(text/畠山、photos/シギー中尾)

 

若松の注目モーター

★★64号機…石渡鉄兵

★★30号機…深川真二

★★62号機…田中信一郎

★★52号機…寺田 祥

★28号機…平本真之

★31号機…湯川浩司