BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――夏の終わりでも暑い!

 

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 ついにSGウイナーとしてSG参戦を果たした峰竜太。何かが変わったかといえば……もちろんまったく変わらない。プロペラ調整に励む姿もいつも通りだし、他選手との絡みも同様。渡辺浩司らと会話を交わしながら、爽やかに笑っていた。まあ、あえて言うなら、少し余裕が出たかな、といったところ。ただし、それは「峰がついにSGを獲った」ということを知り抜いているための、固定観念と言われれば否定できないところだ。まあ、いずれにしても峰のゴールは丸亀オーシャンではない。今後もいつも通りに戦い、真のゴールを探しながら前進していく。

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 そんな峰とすれ違うように、松井繁がプロペラを手に駆けていた。特訓のあとにペラ調整室を覗いたら松井の姿はそこにあり、ボートは係留所にあった。ペラを叩き、試運転のためにボートへと走る王者、の図を見かけたわけである。試運転というのはもちろんいつでも好きなだけできるわけではない。レース間の限られた時間で行なうもので、たいてい締切5~7分前くらいには試運転不可の赤ランプがともされる。ペラ調整→試運転の流れは、意外と時間の制約を受けるのである。だから、王者も走る。ピットがどれだけ暑かろうが走るのである。

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 その松井と係留所で話し込んでいたのが原田幸哉、そして吉川元浩。吉川は同じ近畿地区ということもあってか、松井との絡みはよく見かける。一時はむしろ大阪勢よりも絡みを多く見かけたこともあった。原田もまた、松井に敬意を抱いており、折々で話し込んでいるシーンは見かけるものだ。原田から、松井へのリスペクトを直接聞いたこともある。今日はともに足合わせもしたようだった。その感触を話し合う意味もあって、暑い係留所で長いこと言葉を交わしていたのだった。

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 装着場では、田村隆信が本体を外していた。ドリーム戦に向けて、本体整備を始めようとしているところだ。ただし、部品交換をするかどうかは未定。「とりあえず、整備士さんといろいろ話してみますわ」とのことだった。当地のモーターを知り尽くしている整備士さんに相談をし、言葉に耳を傾けながらするべき整備を探す。「SGスペシャル部品とかあるんなら換えたいですけどね」と笑っていたが、なにしろワースト2のモーターだけに、それに類するような整備作業でパワーアップをはかりたいところ。少し時間を置いて整備室を覗いたら、言葉通り、2、3人の整備士さんと和やかな雰囲気で話しながら、本体をバラしていた。部品交換があったかどうかは、直前情報でご確認ください。

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 さて、今日と明日は若松本場の東スタンド特設会場で、1~12Rの予想会をさせていただいている。ピットに近い位置なので、合間合間にピットに走り、取材もしております。予想をしながら、この原稿も書いております。BOATBoyの編集作業も同時進行です。誰か誉めて。

 で、この会場は公開勝利者インタビューの会場にもなっていて、僕が詰めている選手には1着を獲った選手がやってくるわけである。1Rを勝ったのは森高一真。豪快まくりでメモリアルオープニングを飾り、汗だくで控室にやってきた。息も荒く、話しかけても生返事をする程度。非常に消耗している様子なのであった。この暑いなかで繰り広げた激闘。どの選手もレース後は、多かれ少なかれ、こんな様子になるのだろう。なお、予想会では勝った選手のサイン入りタンブラーの抽選会も行なっている。森高のサインには座右の銘が記されていた。

「君のハートにまくり差し」

 ……まくったじゃん。疲れながらもお茶目な森高なのであった。(黒須田)