BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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絶対エース×絶対女王!?

 (抽選前のつぶやき)

 去年の6月に産声をあげたびわこモーターには、地元ファンなら誰もが知ってる怪物機が存在する。2連率55%の34号機。とにかく行き足~伸びがゴキゲンで、スリットから1艇身ほど突き抜ける快速パワーだ。もちろん今節の抽選ハイライトは「誰が34号機を引き当てるか??」に特化されることだろう。地元の大本命・遠藤エミが引いてしまえば昨暮れのクイクラに続く完全Vもあり得るし、逆に薮内瑞希などなどダークホースの手に渡れば舟券的に絶好の狙い目にもなり得る。以下に『BOATBoy』誌に掲げたモーター鑑定の注目機を記しておくが、34号機が図抜けた絶対エースだとお伝えしておこう。

びわこの注目モーター
★★★★★34号機
★★48号機
★★36号機
★32号機
★49号機
★57号機
穴44号機

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 それからそれから、びわこならではのお宝情報(?)もひとつ。かねてから「びわこの整備士さんは超優秀、だから中間整備がなされたモーターは大化けする可能性が高い」と言われている。先刻、その情報を仕入れたので10月以降の中間整備を列挙しておこう。

びわこ中間整備

10/30
★14…ギヤケース
★51…ギヤケース
(部品交換のみ=47…ピストン2)

11/10
★15…キャブレター、ギヤケース
★26…ギヤケース
★63…ギヤケース
(部品交換のみ=38…ピストン2・クランクシャフト)

11/27
★15…キャブレター、ギヤケース
★51…ギヤケース

12/18
★13…ギヤケース
★29…ギヤケース
★55…電気一式、キャブレター、ギヤケース
(部品交換のみ=23…ピストン1)

1/24
★15…電気一式、ギヤケース
★33…ギヤケース
★41…電気一式、ギヤケース
★51…ギヤケース
(部品交換のみ=20・52・58・63…電気一式、66…ギヤケース、キャリアボデー)

2/2
★21…キャブレター、ギヤケース、キャリアボデー
★31…リング2、ギヤケース
★55…ギヤケース
★60…ギヤケース
★67…ギヤケース
(部品交換のみ=16…ギヤケース、52…電気一式)

 ほとんどが電気一式かギヤケースで、複数回に渡って“手術”が施されているのが15号機と51号機(3回も!)、55号機(2回)。でもって51号機と言えば、「2月の地区選を凄まじい回り足で制した野添貴裕のアレ!!」なのである。びわこの中間整備恐るべし。上記のモーター群は軒並み2連率が低くて舟券的な妙味も高いため、抽選結果も記載することにしよう。

(いざ、抽選会場へ!)

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 なんちゅうか、会場全体が桃色の熱気でムンムンしている中、今井美亜のガラポンで抽選は始まった。で、そのミーアがいきなり剛腕を発揮して私の○印・48号機をゲット! 本人はまったく頓着していなかったが、地元の絶対エース遠藤エミが「えぇよ、ええぇよ♪」と叫ぶと「ホント? ホント??」と相好を崩して駆け寄った。
「ホントッ、ぜんっぜんええよっ!」
 エミがダメ押しで叫ぶと、美亜は「やったぁぁ!」と拳を握りしめた。

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 次なるハイライトは、中間整備で赤丸急上昇した51号機だ。あの野添貴裕が石野貴之を差しきって地区選を制した51号機。『スポーツ報知』藤原記者の受け売り情報だが「中間整備までは17%のワースト級、整備後は野添優勝も含めて30戦15勝、2連率67%のモンスターパワー」なのである。この絶好調モーターを引き当てたのは……廣中智紗衣!

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「出たーーー!」
 周囲の選手たちが一斉にざわめくと、智紗衣智紗衣は「え? え?」と不思議そうに見回した。訳がわからないまま“東京支部”の席に戻ると、すかさず平田さやかが「やりましたね!」と持ち上げる。それでも不思議そうな顔で「なんか、すごいざわついたよ~」などと言っている智紗衣に、さやかがトドメの一撃を放った。
「ほらほら、フラッシュの数が違うでしょ!!」
 確かに、智紗衣に向けられたフラッシュは、今井美亜48号機のそれをはるかに上回っていた。

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 一方、「ギャーーッ!」と悲鳴をあげたのがV候補のひとり長嶋万記だ。引き当てたモーターは47号機。2連率39%でまったく悲観すべき素性ではないのだが、直後の万記の一言でその謎が解けた。
「47番、浜名湖で引きたかったのにーーーー!!!!」
 なるほど、次節のSGクラシックの開催地は地元の浜名湖。その水面で「スーパーエース機」と謳われる47号機を、一足早く引いてしまったわけだ。痛恨のフライング?(笑) 万記節は続く。
「こっちに来る前、『びわこで47を引いたら笑ってください』とか言ってきたんですよ。そしたら……本当に引いちゃった~!」
 びわこの関係者の皆さん、大いに笑ってやってくださいね!

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 さてさて、そんなこんなで和気あいあいと抽選は続いたのだが、今節最大の目玉商品34号機は待てど暮らせどガラポンから出てこない。残り7人あたりで、胸に両手を当てて「ドキドキ、ドキドキ」とつぶやきはじめたのが遠藤エミだ。エミの順番は最後から5番目。直前になっても、まだ「34」は出てこない。
「よっしゃ、引いちゃえ!」
 隣の香川素子の声援を浴びつつ、すっくと立って抽選機に向かいはじめる。残るは5人、確率は20%。祈るように静かにガラポン機を回すエミ。そして、そこからぽとりと落ちた玉に刻まれた数字は……「さんじゅうよん!」だった。

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「わあっ」という大歓声と、そこにわずかに入り混じる「あぁあ」というタメイキ……断然のV候補が絶対エース機を引いたのだから、タメイキしたくなる気持ちもよくわかる。前検日の段階で、今節の“主役”がはっきり確定した一瞬だったと言えるだろう。エミのV確率はモーターの数字通りの55%くらい?? と勝手な予想をしつつ、注目モーター&主な中間整備モーターを記しておこう。

びわこの注目モーター
★★★★★34号機…遠藤エミ!!!
★★48号機…今井美亜
★★36号機…喜多須杏奈
★32号機…中谷朋子
★49号機…薮内瑞希
★57号機…松本晶恵
穴44号機

昨年10月以降の主な中間整備モーター
★★51号機…廣中智紗衣
★14号機…鈴木成美
★16号機…瀧川千依
★21号機…倉持莉々
★60号機…大豆生田蒼
穴17号機…守屋美穂