BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

華やかなピット――クールビューティ

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 ヤマブ。山部。山登りたい、登れない山なんてないのさ。山登ったら人生頑張ろうって思える。う~ん、カッコイイ。かつては第1回バトルトーナメントという山を登った今井美亜。今回はレディースオールスターの頂上を目指す! というわけで“バックプリントコレクション”からの、ピットレポートスタート!

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 2連対率が28%程度ながら2節前に野添貴裕が地区選優勝をあげた上昇モーターが51号機。そんな注目機に乗る廣中智紗衣は、本日9レース1回走りで結果は3着。数字だけを見ればまずまずの成績なのだろうが、ピットに戻ってきた廣中は渋そうな顔をしている。表情的にはそこまでの手応えが感じられなかったのだろう。ちなみに51号機はペラの形が特殊という噂も聞こえてきている。ボートレースはモータースポーツなので好モーターを引くに越したことはないのだが、これがシックリこなかったときに調整が後手に回ってしまうというリスクもある。明日以降、廣中がどんな手を打ってくるかに注目だ。

 

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 たぶんボートレースをまったく知らない人でも、ピットにいれば今節の主役が誰かわかると思う。遠藤エミは舟券でも一本かぶりの人気になっていたが、ピット内での人気もさすがだった。レースの合間に、同地域、他地域、先輩、後輩、問わず、いろんな選手から話しかけられる。その合間には、記者、カメラマン、関係者も取材に来る。遠藤はそれを淡々とこなしていた。
 ところが12レースのスタート展示が終わった後は、一転してほとんど人が寄ってこなくなる。これからレースを迎える彼女に、選手も記者も気を使っているのだろう。12レースの発走10分前、選手控室からひょっこりと出てきて、一人で岸壁に立ち、涼しげな眼で水面を見つめていた遠藤のたたずまいは、何とも印象的だった。

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 11レースでベテランや中堅をなぎ倒して大穴をあけたのが伸び盛りの若手・大山千広。ただこの大山も遠藤と同じく、レース後のピットでは冷静な立ち居振る舞い。すでに記念レース出走の経験はあるものの、将来大物になりそうな風格が漂っている。

 

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 昨日から“バックプリントコレクション”をお届けしているのは、女子レーサーの服が華やかだから。いわば戦闘服なのでガーリーな洋装ができるわけもないが、そのなかでも色々と遊び心があるのが楽しい。ただしピット内で一番光っていたのはSGジャンパー。今日は小野生奈がSGジャンパーを着てピット内を闊歩していたのだが、その姿にはやはり目を引かれた。そして小野自身も戦闘服に恥じないしぶといレースでドリーム戦で2着をもぎ取っている。

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 ピット内を忙しそうに動き回っているのは、登録番号の若い選手たち。なかでも、薮内瑞希と土屋南、岡山支部の2人は常に一緒にいた。作業、レース観戦、艇の引き上げ……。まるで仲良し姉妹のようなのだ。2人の姿が見えなくなったなと思って水面に目をやったら、薮内と土屋が2人だけで足合わせをしていたので、ちょっと笑ってしまった。
 ビッグレース初参戦の2人は一緒にいないと心細いかもしれないが、ここで先輩たちから何かを吸収して大きく成長してもらいたい。

(TEXT・姫園 PHOTO・池上)