BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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びわこレディースオールスターTOPICS 2日目

百獣のプリンセス

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 いやあ、驚いた! まさか、110期台の若手がこれほどまでに活躍するとはっ!!?? 昨日は114期の倉持莉々、116期の瀧川千依&大山千広の3人が勝ち上がり(すべて1号艇以外で)、当欄でも少々書かせてもらった。その文面には「いきなり3人も勝ってしまうとは?」という驚きを滲ませたはずなのだが……。

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 今日の若手軍団は、昨日をはるかに上回る成績を残してしまった。まずは1Rで114期の中村桃佳が堂々の逃げきり。続く2Rは中村と同期の倉持が3コースから目の覚めるようなキレッキレのまくり差し一撃。3Rでも超ダークホースの向井田真紀がまんまと逃げきり、113&114期だけで怒涛の3連勝!

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 この勢いは後半になっても止まらない。いや、さらに加速する。7Rの中村が2コースからズッポリ差し抜けて連勝のゴール。8Rは111期の島田なぎさが4コースから狭い所を割り差し、大本命の長嶋万記を破って300倍近い大穴を提供。さらに11Rの112期・小池礼乃が3コースから一撃まくりという大技まで決め、終わってみれば110期台(110期~116期)だけで6勝の固め打ちをやらかしたのである。
 斡旋メンバー52人のうちの13人(占有率25%)で昨日は3勝、今日は6勝、2日間トータルでのべ9勝(1着率38%)。それがどれほどの殊勲か、去年の宮島開催と比較すれば一目瞭然だ。去年の初日・2日目で勝ち名乗りを上げた110期台レーサーは、富樫麗加(イン逃げ)ただひとり。ほぼすべての選手が最終日まで重い着順を並べ、銘柄級先輩の分厚い壁に跳ね返されていた。たとえば大山千広の去年の成績は、5転663551。最終日の1Rに意地の3コース差しで大穴を開けたが、それ以外は屈辱的なレースが続いた。
 あれから1年……たったいま手元に届いた今節の得点率一覧を見ると、そのランキングに驚かされる。
2位・島田なぎさ
3位・中村桃佳
4位・大山千広
7位・倉持莉々
 当欄で日々取り上げるほど活躍しているのだから当たり前と言えば当たり前なのだが、これらの名前が上位に並んでいるのは壮観の一語だ。もちろん、経験の浅い彼女たちにとってはこれからが真の修羅場。どんどん下降する可能性も否めないが、きっと誰かしらが前年の「110期台・予選突破ゼロ」という哀しい壁をぶち破ってくれるだろう。“百獣”のプリンセスたちがどこまで銘柄級レーサーに爪痕を残せるか、とくと見させてもらうとしよう。

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 それから、異口同音のような話題なのだが、なぜ110期台の面々がこれだけ大暴れしているのか。ちょっとしたスパイス・データを紹介しよう。それは、前検日のモーター抽選の記事でも紹介した「びわこの中間整備」だ。びわこの整備士さんは非常に優秀で、非開催日の整備(=中間整備)でワースト級のモーターが大化けすることが多い。そんなことを記したわけだが、改めてその中間整備が施された主なモーターと今節の乗り役を列挙しておこう(情報協力『スポーツ報知』藤原記者)。
★14号機…鈴木成美
☆16号機…瀧川千依
☆21号機…倉持莉々
☆29号機…坂咲友理
☆38号機…大山千広
☆41号機…小池礼乃
★48号機…今井美亜
★51号機…廣中智紗衣
☆60号機…大豆生田蒼
 そう、まったくの偶然なのだが、大半の中間整備モーターを110期台の面々(☆印)が抽選で引き当てたのだ。そして、初日から八面六臂の大活躍。彼女たちの躍進の原動力のひとつとして、パワーアップに成功した中間整備モーターが関与していることは疑う余地もなさそうだ。うん、これら“隠れお宝モーター”の多くが110期台に渡ったこと自体、今節の彼女たちは「持ってる」とも言えるのではないだろうか。順番的に、明日は坂&大豆生田あたりが勝ち星を増やしてくれるかも?? (text/畠山、photos/シギー中尾)