BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――大丈夫!

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 予選2位が1位を恫喝してる!? んなわけないか。1Rのエンジン吊り後の一コマで、実際はむしろ談笑、でありました。池田浩二と守田俊介の絡みって、けっこうレアかもなあ。
 守田には、予選トップのプレッシャーはまったくないようだ。
「1回、すごい緊張感を経験してますからね」
 もちろん3年前の浜名湖ダービーのこと。あのときも飄々と勝ってしまったように見えたものだが、実は内なる緊張と戦っていた。もちろん今日も緊張感がないわけではないが、その対処の仕方はもうわかっている、ということだろう。
 今、隣では畠山が実にソワソワしているわけだが、「大丈夫って言っといてください」とのこと。大丈夫、ってことは、これはもはや優勝宣言だな。もっと畠山がソワソワしちゃいそうだが。

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 篠崎仁志がテンションを上げていた。ボクシングの世界チャンピオン、拳四朗がピットを訪れたのだ。今日の地上波中継のゲストです。仁志はボートレース界きってのボクシング通。拳四朗さんへの解説役を買って出ていた。いや~、仁志、嬉しそう! 拳四朗さんはボートレーサー養成所の試験を受けたことがあり、是澤孝宏はいとこと、ボートとも縁がある。そんなチャンピオンが見守るなかで11Rを走る仁志。張り切っちゃうだろうなあ。

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 水面に目をやると、田中信一郎が試運転をしていた。準優組のなかでは早めの始動と言える。2R発売中には、井口佳典もボートを水面に下ろした。日が落ちて気温が下がれば、おそらく昼間の試運転とは仕上がりや体感も変わってくる。だから暗くなるあたりに水面に出始める選手も少なくないはずだが、逆に昼間に走って逆算しての仕上げ、ということもできるだろう。百戦錬磨の田中や井口、そのあたりも計算しての動きと見ておきたい。

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 ペラ室にも準優組がちらほらと見える。髪の毛の色で目立っている星栄爾は、覗き込んだ瞬間にいることがわかりますね。ペラ室のいちばん隅っこが指定席で、今日も懸命に調整作業をしていた。ほかにも桐生順平や篠崎元志の姿も見えた。仁志も、拳四朗さんと別れるとペラ室に入っている。

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 整備室には深谷知博。本体整備だ。準優外枠の選手が、一発を狙って整備を行なうことはままあること。SG優出経験のない深谷としては、その初めての舞台に立つために、勝負をかけたということだろう。2R発売中にはボートに装着し、試運転の準備も始めていた。初優出をめざして、ぎりぎりまで調整を続けていくだろう。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)