BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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石野の神抽選、炸裂!!

(モーター抽選前のつぶやき)
 6月から稼働している芦屋のエース機は、42号機と見ていいだろう。2連率では38号機に劣るが、ことストレート足は42がブッチギリ。誰が乗っても行き足~伸びがトップ級なので、スリット同体からでもレースの主導権を握ることができる優れものだ。逆に38号機は乗り手に恵まれた感があり(11人中8人がA級)、数字ほどの活躍は期待できないと思っている。
 で、私がBB誌で◎に推したのが63号機。直線では42号機の足元にも及ばないが、出足系統はこっちが上。ターン回りから出口の押し足、引き波を超える馬力も半端ない。「ストレートの42号vsレース足の63号」と覚えていただきたい。他では43、44、45の連番と9号機が上位レベル。それから、前節の乙藤智史が暴れまくった36号機も警戒しておきたい。
SGチャレカの注目モーター
★★★42号機…パンチ力断然
★★★63号機…レース足強烈
★★9号機…ターン回り強い
★★56号機…不気味な穴パワー
★43号機…出足系統強い
★44号機…全部強めのバランス型
★45号機…出足~行き足が絶品
★36号機…前節トップ足の勢い

 ちなみに女子チャレカ組では21、22、12号機がトップスリーだと思っている。

(いざ、抽選会場へ!)

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 座席の並びは、最前列から賞金ランク順に横並び。女子組は後列に固まっているわけだが、男女の温度差はかなり違って見えた。ピリピリ緊張感が漂うSG組に比べ、女子組は笑顔が飛び交う超リラックスムード。この抽選からして「余り物」的なモーターばかりなのだから、緊張しても意味がないといったところだろう。
 まずは1位の毒島誠から。さほど気合を入れずにガラガラしたところ、いきなり銘柄機の「9」がこぼれ落ちて「おっ」という声があちこちから漏れる。が、今日の人気は42号機の一本被り。選手の手元にある資料でも、42号機だけに「S」の文字が刻まれている。

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「なあ、何がええん?」
 順番を待つ石野貴之が、くるっと振り向いて真後ろの西山貴浩に伺いをたてた。地元の西山はニンマリ笑って、「5とかいいっすよ」と返す。
「ふうん、5、5、5……」
 繰り返しながら資料を眺めた石野は、きっぱりこう言った。
「そんでも、やっぱ42やな!」
 言い終わってすぐにガラポン機へと歩きはじめる。石野は10番目だから、42号機を引く可能性は25分の1。わずか4%の確率なのに、私はそれが起こるであろうことをぼんやり予感した。今まで、何度も見てきた石野のミラクルガラポン。私だけでなく、多くの選手ももはやこの男の抽選運を偶然とは思っていないだろう。
「よんじゅう……に」

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 選手班長の石川真二が当たり前のように数字を読み上げ、石野がいつものように振り向いて右手でガッツポーズを作ってみせた。もちろん、それなりの歓声が沸き上がったが、その響きには「やっぱりね」的な諦観っぽい感情も含まれていたと思う。有言実行でスーパーエース機を手に入れた石野は、女子選手の抽選が終わるまで終始ニコニコ笑顔を絶やすことがなかった。パワー相場と実力を鑑みれば、今節のV争いは「エース石野vs絶好調・毒島の一騎打ち濃厚」とお伝えしておこう。

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抽選結果
★★★42号機…石野貴之
★★★63号機…平尾崇典
★★9号機…毒島 誠
★43号機…中島孝平
★44号機…馬場貴也
★45号機…池田浩二
★36号機…吉田拡郎
  ―――
★★56号機…大山千広
※はい、私がBB誌で穴候補に推していた56号機は、女子組に流れておりました。これを引き当てた千広は、絶好のVチャンスだと思いますよー!!
(TEXT/畠山、PHOTOS/シギー中尾)