BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

痛恨あり、安堵あり

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 12月の三国では出なかったスタート事故が、2回目の開催にして出てしまった。まずは中村かなえ。前走後の様子についてはすでに触れたが、さすがにフライング後は落胆が大きい。団体戦ではその瞬間に自動的に相手にポイントが行ってしまうので、さらに責任感も大きいか。もっとも、このレースは結局ルーキーズのワンツースリー。いずれにしても白組にポイントが付与されたわけだから、まずは今日を反省して、切り替えて明日に臨んでほしい。

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 10Rでは、ドリームメンバーの一人、ということはすなわち女子の主力の一人である原田佑実が1号艇で切ってしまった。一足先にピットに戻ってきた原田の様子は、やはり動揺が感じられた。足も上位で、各省のイン戦と思われただけに、衝撃も大きかった。さらに、これがコンマ05の勇み足。即日帰郷となってしまったのだ。ポイントゲッターを一人欠くことになるのは、紅組としても痛い。唇を噛み締めるのも当然といったところだ。残念なことになってしまったが、原田にはまた別の舞台、それもできれば女子の大舞台で、この借りを返す活躍を見せてほしい。

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 11R1号艇の板橋侑我は直前のレースのことが頭にあったのか、コンマ31とスタートを踏み込めなかった。その間にセンターアウトからもつれ合うように攻め込まれ、それはそれぞれが競り合うような形にはなったけれども、ぽっかり開いた最内を渡邉優美が遅れ差しで突き抜けていった。さらに道中キャビったりして、最終的には4着。連まで外してしまっている。これは悔しい敗戦で、空を飛んでボートが戻ってくるのを待っている間、うつむきながら表情を硬くしていた。このレースでは、ポイントは白組に入っている。1着はレディースから出たが、ルーキーズが2~4着を占めたのだ。しかし、インで敗れた板橋に、そのことに思いを馳せる余裕があるはずがない。こうした形での敗者は、やはりただただ己と向き合うだけになるのも当然だ。

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 その意味でいえば、10R1着の大豆生田蒼の安堵の表情もうなずけるというものだ。原田のFの時点で白組にポイントが渡ることは確定している。しかし、ようやく“初日”が出たことで、ホッとして笑顔が浮かぶのはやっぱり当然。もちろん、その後は原田を気遣っただろうし、ルーキーズに水を開けられていくことに対して思うところもあっただろう。団体戦を意識していないわけではないが、やはりまずは己の戦い。その先にチームの勝利を願うということになるのだろう。

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 それにしても凄いなあ、浜先真範! 今日はピンピンで、江戸川での連勝を8に伸ばしてしまった。開会式で「連勝を伸ばしたい」と宣言したときには、果たしてどうなるものかと思ったものだが、本当に伸ばしているのだからおみそれましたというしかない。ここまでは3走とも内枠で、外枠が回ってくる明日からが勝負所になってくるわけだが(個人優勝争いにおいても)、こうなったらどこまで続くか、応援もしたくなってきますな。明日は5号艇での登場。まずは要注目!

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 最後に、江戸川の帰宿も2便制。少々離れたところに宿舎はあるので、バス移動です。1便組は、10R終了後に装着場に整列。点呼を受けたあとにピットを去っていくことになる。写真は本日の1便組の整列を待つ様子。今日も寒いなか、お疲れ様でした!(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)