BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット--初日①スイッチ

f:id:boatrace-g-report:20190305142500j:plain


ファン大盛り上がりの選手紹介が終わって選手たちがピットへ戻ってくる。ピット棟に入ると、選手たちの表情が一瞬で引き締まる。選手紹介に続き、今度はレースでファンを盛り上げるべく、レーサーとしてのスイッチが入るのだろう。

f:id:boatrace-g-report:20190305141046j:plain


 選手紹介のトップバッターであり、レースのトップバッターにもなった地元岡山支部の23歳勝浦真帆が1号艇で登場。トップスタートを切って、差させずまくらせずの逃げ切り勝ち。女子王国・岡山が1Rを制して幸先いいスタートを切る。

f:id:boatrace-g-report:20190305141659j:plain


 2Rを豪快まくりで制したのはベテラン日高逸子。ピットで見かけた印象は「貫録」の一語。ファン投票という性質上、どうしても若手の出場が多くなる大会だが、女子戦の歴史を作ってきた重鎮がいることによってレースが締まる。

f:id:boatrace-g-report:20190305142205j:plain


 3Rを勝ったのは中谷朋子。4コースからまくり差しての1着。人気の倉持や宇野が飛んだためマンシュウ決着になり、スタンドが沸いた。中谷がピットから勝利選手インタビューの舞台へと向かうのだが、スタンドの門の隙間から中谷の姿が見えたとたん、「獲ったぞ!」というファンの声が飛んだ。これに中谷はややはにかんだ表情で応える。児島はピットとスタンドが近めの場。2マークあたりから飛ぶファンの声援は本当によく聞こえる。あなたの声は聞こえていますよ。

f:id:boatrace-g-report:20190305142246j:plain


 4Rの1着は西村美智子。レースを終えた後、ヘルメットを取るとキュートな笑顔がこぼれる。ただその数秒後に素の表情に戻るのは、次への切り替えができているからだろう。選手紹介で山川美由紀が言っていたように、過去のレディースオールスターは香川支部が2連勝。岡山に匹敵するような女子王国である香川勢もいいスタートを切った。

f:id:boatrace-g-report:20190305142331j:plain


 5R。清水沙樹はサッキサキ逃げを決められずに2着。これを2コースから差し切ったのが塩崎桐加。レース後に塩崎の横に長嶋万記が来て何やらアドバイスをしていた。

f:id:boatrace-g-report:20190305142354j:plain


 塩崎だけでなく、初日ピットでは長嶋万記の姿をよく見かけた。勝浦真帆に何やらアドバイスをしているかと思えば、岩崎芳美や土屋実沙樹と選手紹介を振り返っていたり……。以前、BOATBoyでインタビューしたときに、


「“太陽”みたいな存在になりたいと思っています。自分が笑っていて、周りを照らせるような」
「ピットで後輩が色々と乗り方の質問をしてくれるのが好きなんですよ。話をして、後輩たちの目の色が変わる瞬間が大好き」


 と語っていた長嶋。今節はピットを照らす強力な引力を持つ太陽になる。

f:id:boatrace-g-report:20190305142425j:plain


 ボートの柄といえば単色が基本。しかし今回導入された新ボートはデニム柄。このボートに合わせたわけではないのだろうが、桐生順平や石野貴之も着ていたデニム柄プリントのジャージを、今節は細川裕子がはいていた。コーディネートばっちり!?

(PHOTO池上 TEXT姫園)