BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――ピリピリ

 空気のピリピリ感がやっぱり違う。ほんの1週間ほど前の児島レディースオールスターだって、レディースvsルーキーズやバトルトーナメントだって、もちろん緊張感はピットにあるけれども、しかしSGのピリピリ感はやはり一味違う。そして、これがまた心地いい。今年もSGが始まった! そんな高揚感が生まれてくる。

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 池永太に声をかけた。前検日の体重が53.6kg。これが今朝の体重測定で50.8kgまで減った。一晩で約3kgの減量! 何しろナイスガイの池永太、笑顔で「いつもこんな感じなんですよ。前検ではちょっと増えていた体重を、その夜に落とすんですよね」と答えてくれたが、しかしどこかピリピリしたものも感じられる。まあ、腹も減ってるんだろうし、3Rにレースを迎えているということもあるのだろう。ただ、漂ってくるその空気が、SGで戦う者らしさをあらわしてもいた。

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 磯部誠は新ペラになったようだ。独特な形を叩き直していて、ペラが破損。交換と相成った。かえって自分の形にしやすいのでは、とも思うわけだが、調整中の表情は実に鋭い。作業に一区切りつけ、試運転に向かう時の顔つきも、不機嫌とすら見えるほどだ。好モーターの手応えがこの交換で得られたのか、それを判断しづらい雰囲気だし、またなんとも声をかけにくいムードでもある。

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 関浩哉のベビーフェイスもぐっと引き締まっている。ヤングダービー、昨年12月の三国レディースvsルーキーズのピットで見た関とはかなり雰囲気が違っている。SGの舞台に立つことへの緊張があるのか、舞台の大きさを感じ取って自然と特別な感情が生まれているのか。出番は9Rだが、調整作業も早くから入念。早くも気合が高まっているように思える。

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 プロペラ室を覗くと、木槌を思い切り振り下ろしていたのは、今日は平尾崇典だ。最近の平尾は伸びの仕上げに卓越している。数字のまったくなかったモーターをベスト18も含めて伸び節イチではないかと思わせるところまで仕上げた、昨年のグランプリシリーズが好例だ。今日の強烈ハンマーも、平尾がつかんだ伸び調整の一環、だろうか。今日はドリーム12Rのみの出走だけに、一日かけて仕上げてきたら4号艇・平尾は脅威でしかない。

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 全体的にピリッとした空気のなかで調整が進んでいくわけだが、この人はひとまず明るいですね。峰竜太だ。ギアケース調整を終えたところで顔を合わせたのでカメラを向けると……。

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 変顔! まあ、こういう雰囲気のとき、足色にそれなりの手応えがあるのが峰竜太。大きな不安なく初戦に臨めるか。

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 で、西山貴浩にカメラを向けると……。

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 こっちは特に何もせず。エンターテイナー西山だが、ピットでもふざけてばかりというわけではないのである。当たり前だが。ただ、ちょっと精彩が感じられない雰囲気が気になる。やはりモーターの手応えが良くないのだろう。元気出してがんばって!(黒須田)

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 2R1着の岡崎恭裕、しかしいまひとつ冴えない表情。勝つには勝ったが、気になるところがあるか……。