BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――マイペース

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 10時から優出インタビューが行なわれたこともあって、早い時間帯は優出組に動きは特になかった。1R発売中にピットに戻るかたちとなっているが、地上波放送のインタビューなどもあり、やはりピット内には一般戦組が慌ただしく行き来する風景があるばかりだった。まず動いたのは、1Rのエンジン吊りが終わってから。4人が優勝戦に駒を進めた近畿勢、武田光史のエンジン吊りには優出メンバーがどわっと集まる。そこから三々五々散っていくなか、太田和美が自艇のもとに向かった。装着したモーターまわりを入念に点検し、検査員さんの検査を受けると、いち早く水面へ。まずは試運転で気温が上がっている(10時30分で23℃!)今日の感触を確認し、たっぷりと調整作業に励むだろう。

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 次に検査員さんから検査を受けたのは大場敏だ。こちらは1R西山昇一のエンジン吊りに加わり、そのままボートに向かっている。エンジン吊り中には、渡邉英児の話にじっくりと聞き入る様子もあった。同県同期で名人位のリレーはあるか。

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 その時点で、矢後剛はまだモーターを装着していなかった。太田が水面に出ていったのと入れ替わるようにボートのもとに向かい、整備室前に移動してから、装着作業を行なっていた。その後すれ違ったので会釈を交わし合う。浮かべた微笑がスッキリとした印象だった。

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 次に動いたのは今垣光太郎。掲示板の前に行って、貼られた一枚の紙をじっくりと眺めた。何を見ていたのだろう。今垣が立ち去ったあと確認すると、1時間ごとの天気予報。でも、文字が小さくてワタシには読めません。老眼鏡を取り出すと、今日の午後には25℃まで気温が上がると出ていた。今垣はこれを見て、今日の調整の指針を立てるのだろう。と考えていたら、後ろに老眼鏡をかけた今垣が待っていた。あ、すみませーん。今垣はニッコリ。光ちゃんは僕の1歳下。やっぱりこの小さい文字はキツいっすよねー。

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 2Rの締切が近づいたころに、吉川元浩がピットにあらわれる。ペラ室に入っていたので調整を開始か、と思ったら、プロペラゲージの入ったケースを持ちだして、バックに詰め出した。最終日なので、調整の合間に荷造りも行なわねばならない。すでに調整の方向性は決めたのだろう。ひとまず今日は必要ないゲージを先に詰め込んだわけだ。というわけで、序盤の時間帯は特に作業をしていなかった。

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 松井繁は、エンジン吊りで見られたのみ。動き出しはもう少し先になりそうだった。エンジン吊りでは王者の風格、悠然たるたたずまいであった。マイペースを貫いて、優勝戦に向かうか。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)