BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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びわこレディースvsルーキーズTOPICS 初日

★団体戦結果
紅組44白組

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 今日の団体戦のMVPは、11R4号艇の長嶋万記で決まり! 5Rから白紅白紅白紅と内3艇のブロックが勝ち続けてきた流れ(テニスで言うならサービスキープか)を、4カド一撃のまくり=④⑤⑥決着で“ブレーク”してしまった。まあ、配当的には1250円の断然一番人気だったし、内3艇がかなり格下だったという見方もできるのだが、それでもこのダッシュセットの意味は大きい。
 2月・江戸川の第2回大会では全30レースのブロック戦がありながら、一度たりとも「4カドから内3艇を攻め潰して外の味方選手も連動」というレース形態は発生しなかった。相手関係はともかく、今日のこのレースが実に団体戦らしい“アウトセット”だったと言えるだろう。
「団体戦を意識してまくりに行きました」
 長嶋自身もレース後にこうコメントしており、彼女の責任感や連帯意識の強さを垣間見ることのできる4カドまくりでもあったな。この一戦で、レディース軍団の結束力がさらに強まるはずだ。
 さて、サービスブレークという意味合いでは、続く12Rも白組がお返しの一撃を放った。自力で仕掛けたのは5コースの山崎郡。昨日の前検から行き足が光っていたが、そのハイパワーを駆使してスリットから豪快な絞めまくり。で、それに抵抗したのは同じ白組にして同期の4カド山田祐也だった。美しいアウトセットを決めた紅組とは真逆の仁義なき同期同チーム競り!
「こらユーヤ、おまん、この団体戦の意味がわかっとるんかっ!?」
 郡のアタマ舟券を忍ばせていた私は思わず叫んだが、まあ、これはこれでルーキーらしい個性が噴出したレースと言えるだろう。こと団体戦チームの結束力という点では、2連敗中のレディースがルーキーズを圧倒しているとお伝えしておきます(笑)。
 初日の団体戦を見て痛感したこと。すでに予想はしていたが、過去2回の大会より女子のレベル(=総合力)が格段にアップした。双方の数字を見れば、一目瞭然ではあるな。

      A1級 A2級 B1級 今期の平均勝率
レディース 9人 6人 9人 5・76
ルーキーズ 4人 8人 12人 4・82

 これで今日はほぼ互角の戦いだったから、私が常々思っている「女子の総体的な実力は、1点引いて男子と互角レベル」という見解がほぼ正しいかも? 今節の紅組をなりふり構わぬ成金チームと見るファンもいるだろうが、大会として白熱するのであれば人事成功と言えるだろう。
 最後に、昨日のパワー鑑定を補正しておきたい。

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S級
★★山崎郡、中川りな……据え置き。期待通りの鬼足!

A級
★今井美亜…出足系統はほぼ期待通りだったが、スリット後の伸びは中堅以下だった。現状はトータルで中堅上位まで。
★鈴谷一平…あれだけ良く見えた出足が実戦に結びつかず5・6着大敗。まだ見限るつもりはないが、残念無念!
★浜先真範…期待した伸びを活かせず4着。ただスリットから出て行く雰囲気は見るものがあったので据え置き。
★海野ゆかり…行き足主体に悪くはなかったがAは過大評価か。直線を評価するには、パンチ力が物足りなさすぎる。

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 という感じ。代わって、昨日は次点扱いだった吉川貴仁をAに昇格するが、ド派手なピンピン発進とあって舟券の妙味は乏しいかも。

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 それから、5レースでアウト6コースから一撃まくりを決めた土屋南(残念ながら団体戦は負け)、同じ岡山支部の守屋美穂、樋口由加里も実に軽快なストレート足だった。最近の岡山支部は平尾崇典、山口達也、吉田拡郎らがストレート中心に大ブレークしており、この面々も何らかの調整法を掴んでいるのかも? 明日以降も要注意!

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 それからそれからもうひとり、昨日のモーター抽選でドロドロ舟券オヤジ心をくすぐった清水さくらの足色が驚くほど良く見えた。着にはつながっていないが全部の足が強めのバランス型で、ほぼ間違いなくAランクと見た。今節は人気の盲点レーサーでもあり、中川りなとともにしつこく追いかけてみたい。
 一方、ひょんな縁から期待しはじめた五反田忍13号機はサッパリの一語。細川裕子とともに苦戦必至のパワーに見えたが、11R前後の足合わせで良化の気配を感じたので明日以降もゴルゴパワーを買い続けます。(photos/チャーリー池上、text/畠山)