BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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優勝戦の朝は穏やか

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 さあ行こう、優勝戦! と気張ってみたが、朝のピットは実に静かで、序盤レースに出走する選手たちが準備などで姿をあらわすのが目立った程度。優勝戦メンバーもマイペースの時間を送っているようで、ピットでお目にかかるタイミングは短かった。いちばん多く見たのは吉川貴仁か。もっとも吉川の場合は新兵としての仕事に勤しんでいるためで、プロペラもモーターにつけられたまま。調整はもう少し先の始動になりそうだった。

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 1号艇の大豆生田蒼も、プロペラを外しておらず、エンジン吊りに出てきたあとは、控室へと消えていく。エンジン吊りでは、東京支部の鈴木雅希や片岡大地との会話で笑顔を見せており、緊張感がないとは思わないが、今のところはうまく付き合えている様子。埼玉支部は彼女のみ、お隣の東京勢が大豆生田をほぐす役割となるだろうか。

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 あと、野中一平、守屋美穂もペラが着いたまま。野中はやはりエンジン吊りに出てくるのみで、早くも気持ちの入った表情を見せている。守屋は装着場の隅にある水道で何かをしていた。これが、乗艇ズボンのお洗濯。タワシでごしごしとこすってました。そのズボンで優勝戦に登場だろうか? モーター調整の前に、まずは身なりを整えている、というわけであります。

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 ペラが外れていたのは、山崎郡と大山千広。山崎は2R発売中に整備室のほうの調整所でプロペラ調整。というより、ゲージを何枚かペラに当てて鋭い目つきで翼面を見つめる、といったほうが正確で、まずは今日の調整の方向性を模索しているところだろうか。大山は1R発売中にプロペラ調整室のほうから姿をあらわしており、徐々に調整を始めているといったところ。2R発売中に丁寧にボート周りをチェックしており、試運転に出るのはこのなかでは早いほうかもしれない。

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 優勝戦メンバーの様子はざっとこの通り。あとは団体戦だが、長嶋万記は「もう10万円の使い道、決めました(笑)」だって。ようするにもう勝ったと確信しているのだ。まあ、番組が相当に女子寄りに組まれてるからなあ(笑)。バスケットボールをやっていた長嶋、団体戦は性に合っているとのこと。楽しんでいると同時に、団体優勝を本気でもぎ取りにきている。一方、長嶋によると団体戦を走ったことで視野が広がっている、と。団体戦を意識することで、普段より考えてレースをしているというのだ。なるほどなあ、そういう効果が団体戦にはあるんだ。ちなみに、3日目にインで飛んだときには先輩と遠藤団長らに土下座したそうです、巷で話題のあの人ばりに(笑)。ともかく、長嶋のような意識で団体戦を走っている選手には、確実にスキルアップにつながるレディースvsルーキーズバトルなのである。(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)