BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

ふるさとを背負う!

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 ボートレース甲子園、といっても始まってしまえばGⅡレース。メンバーもSGクラスがズラリ揃っているし、ピットの雰囲気もいつものビッグレースとそうは違わないんだろうなあ、とぼんやり予測していた。しかし、ピットも思いのほか甲子園! 自身で用意したかファンにプレゼントされたか、いずれにしてもふるさとアピールのいで立ちで作業をする選手がけっこう見られた。前検航走後にさっそく本体整備を始めた西島義則も「島根魂」! 出雲に集う神々も、西島の背中を押してくれるだろう。

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 萬正嗣は「宮城魂」! 東日本大震災のときには誰よりも心痛めたはずの萬が、被災地となってしまったふるさとに勇気を送るべく奮闘する。萬と会うのはずいぶん久しぶり、おそらく新鋭王座以来のはずだが、あまり変わっていない印象ですね。

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 遠藤エミは「滋賀のエンエミ」。昔、エンクミがボートレースのイメージキャラクターだった時代がありましたね。で、今井美亜がおそろいのTシャツで「富山のイマミー」。ファンにプレゼントされたんでしょうかね。横に小さく「補欠のハギちゃん」とも。萩原秀人が予備選手になってるんですね。ともあれ、これまで「エンエミ」「イマミー」と呼んだことがいちどもないので、今節はそう声をかけてみたいと思います。

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 北海道代表の三浦敬太は、旭川のラーメン屋さんのTシャツを着用。最近、ボートレースチケットショップ旭川に呼んでいただくことが増え、旭川は何度も訪れているのだが、「ふるき」ってお店は知らないなー。次は9月に行く予定なので、ちょっと探してみよう。三浦はまさに旭川出身。旭川ラーメン、うまいっすよねー。

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 こうした雰囲気を感じ取った菊地孝平は、会見で自分も盛り上げたいと語り、「今節は165kg/hを目指します」と締めくくった。菊地は岩手県代表、岩手で話題といえば、大船渡高校の佐々木投手ですよね。エンジンを超超超極限の仕上げにして、直線で165km/h出すってこと? ぜーんぶまくれちゃいますよ! なお、佐々木投手の最速は163km/h。165km/h出したら岩手県レコードを更新です(?)。

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 我がふるさと、長野県代表の飯山泰は「SPEED STAR from SHINSYU」! 長野県はその昔、信濃と呼ばれていたので信州。圏内にある国立大学の信州大学です。飯山は、まさに長野が送り込んだスピードスター! ところが、引いたモーターはどうにも分が悪く、行き足がついていかないらしい。前検航走のあとはギアケースなどの外回り整備に精を出しており、これが奏功するかどうか。ワタシとしても、何としても立て直してもらわなきゃ困ります!

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 お隣の山梨県代表・小林泰も、足色は芳しくないらしい。昨日BTS双葉で行なわれた壮行会で、近況のモーター運の悪さを語っていて、引いたモーターの平均2連対率順は全選手のなかで1530位くらいとか。これはひどい(笑)。すでに3回ほど神社にお参りしたそうだが効果なし。で、中間整備で大化けした23号機は、2連対率自体は低い数字なので、かえってこれを引けるのではないかという話になった。そしたら、23番引きました! ボートですけど(笑)。モーターのほうはやっぱり低調機。昨日の話、目の当たりにしましたよ、なんて話したら、小林は苦笑いをこめて大笑いしていた。甲信W泰ライン、なんとかパワーアップを! というわけで、明日からはこの二人に、さらにお隣の新潟県代表・金子和之もあわせて、「がんばれ!甲信越ライン!」コーナーを勝手に作りたいと思います(笑)。

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 さて、前検航走がすべて終わり、「前検、全員合格」のアナウンスがかかった直後、1艇のボートが水面に降りていった。ネームプレートには「植木」。そうです、艇王・植木通彦です!
 明日、選手紹介の後に「始球式」ならぬ「オープニングラン」が行なわれ、甲子園ムードを煽ります。その走者が植木通彦アンバサダー。今日はそのリハーサルが行なわれたという次第。SG10冠、グランプリ3Vの走りが明日、よみがえるのです! というわけで、カポックを着た植木アンバサダーにはカメラのレンズが山ほど向いた。さらには井口佳典、田村隆信、瓜生正義らもニッコニコで見物していた。「も~、僕のことは放っといてくださいよ~」と笑う艇王ですが、放っておけるはずがないでしょ。「妻にも言われたんです、昔のあなたじゃないですから」と笑って水面に飛び出した植木さんは、試運転2周目に伝説のモンキーターン! 若いファンはご存じないかもしれませんが、史上初めてモンキーターンでSGをかっさらったのが植木さんと言われています。

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 ピットに戻ってくると、いきなり足がパンパンに張ったようで、苦しそうな植木さん。それでもリハーサルのため、その後も水面を何周も走っていました。そんな植木アンバサダーのオープニングラン、明日はぜひともご注目ください!(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)