BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――朝のスタート特訓は……

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 1R発売中に優勝戦のスタート特訓が行なわれている。朝に優出インタビューが行なわれる場合、このタイミングで行なわれることがよくある。インタビューから戻った選手たちはすぐに着替えて、いったん水面に出ていくわけだ。ちなみに、並びは1235/46、16235/4。注目の桐生順平は、1本目は6コースに出たが2本目は80m起こしを試した。重成一人はともにスローからで桐生の動きを警戒。そして石野貴之は2本ともダッシュだった。特訓を終えた6人は、全員がボートを陸に上げている。まずは陸での作業に取り掛かっていくわけだ。

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 大きな動きを見せていたのは菊地孝平だ。まずプロペラを叩き、いったん切り上げてペラに焼きを入れる。そしてボートを整備室に持ち込んで、本体を外した。手際よく分解していった菊地は、ピストンも外す。そして、部品室へと足を運び、ピストンリングを手にした。実際に交換して出走するかどうかは直前情報をチェックしてほしい(試運転をして、元に戻す可能性もある)。ともかく、機力に不安のある菊地が、本体整備に取り組んでいる、という次第である。

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 毒島誠の表情が明るい。多くの関係者に声をかけられ、最高の笑顔で応えていた。僕もちょっとばかり会話を交わしたが、実にリラックスした様子であった。昨年のメモリアル優勝戦の日も同様だったと記憶しているが、1号艇のプレッシャーに喘ぐようなところはまったくなく、近づきがたい雰囲気も皆無である。

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 重成一人とは話すタイミングがなかったが、彼と言葉を交わした人がみな「ゴキゲン」と口にした。優出インタビューでもMCの永島知洋氏にちょっかい出して笑わせていた重成、こちらもまたリラックスして優勝戦の一日を過ごしているようである。

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 前本泰和は、プロペラ調整室からゲージ入れを持ちだして控室のほうへと向かった。最終日、もう使う予定のないゲージを片付けて荷造りする選手を毎度見かけるので、前本も今日使うゲージは完全に当たりをつけたものと思われる。調整自体は、2R発売中の時点ではまだ始めていなかった。

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 さっそくペラを叩き始めたのは石野貴之である。特訓が2本ともダッシュだったのが気になるわけだが、そのための調整、あるいは叩き直しであろうか。ハンマーを振り下ろす力もけっこう強かった。顔つきがキリッと力強くなる戦闘モードにも入っており、目つきも厳しくなっている。一発を狙って、心機ともに研ぎ澄ませていく一日になるだろう。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)