BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――明日は勝負駆け!

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 原田幸哉、ハッピーバースデー! スピードスターも44歳ですか。再来年はマスターズ!? 彼の最優秀新人受賞を見ているだけに、なかなか感慨深い。そして、9Rではバースデー逃げ! 記念すべき日に、しっかりと勝利をもぎ取った。あわせておめでとう!
 この9Rのエンジン吊りが、これまたなんだか感慨深かった。福岡の篠崎元志、佐賀の上野真之介が出走していたので、九州勢は手薄な状態。そこで原田のエンジン吊りに馳せ参じたのが、柳沢一と平本真之。やっぱり愛知勢が駆けつけるわけですね。あと長嶋万記も。東海勢に囲まれる幸哉、やっぱりしっくりきますな。弟子の柳沢のもとに歩み寄り、ほっとした様子で笑う幸哉。1号艇は番組さんからの誕生日プレゼントのようなものかもしれないけど、負けたらその分ショックはデカい。逃げられてよかった、という感じかもしれないですね。

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 無念、逃げられなかったのは、8Rの馬場貴也。木下翔太のカドまくりを浴びての2着だった。レース後、というより、それから時間が経った頃にも、まだ首をひねったり、記者さんに悔しそうな顔を見せて敗戦を嘆いてみせたりと、なかなか落胆は消えないようだった。今節は決してインが強いというわけではなく、穴党の我々は非常に面白がっているわけだが、選手にとって1号艇、インコースは10点を計算したい局面である。馬場は勝っていれば、明日は無事故完走で当確だっただけに、なお悔しさはつのる。また、暫定3位の5着2本条件、しっかり走ればクリアできるはずだ。

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 10R発売中頃だったか、9R2着の白石健がモーター格納のために整備室へ。まだ1着はないが2着3本と、久々のSGで健闘を見せている。そのせいなのかどうか、足取りが非常に軽いわけだが、整備室に入ってまず向かったのは整備士さんのもとだった。そして、深々と頭を下げるシラケン。前半に魚谷智之が同様に整備士さんにお礼を言っている様子を書いているが、兵庫支部はみな礼儀正しいのである(というか、見かけていないだけで、多くの選手が同様だろう)。部品交換は特にないわけだが、その発表にあらわれない部分の整備でアドバイスをいただいたのだろう。魚谷のときにも書いたが、本当の御礼は1着! 明日勝って勝負駆けをクリアできれば最高だ。

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 で、白石が挨拶をしていた整備士さんは、そのとき小野生奈の整備を見守っていたのだった。ここまで大きな着がひたすら続いてしまっている小野。コメントなどでは、足に大きな問題はないと言っているのだが、3日目を終えて喝を入れる決断をしたようだ。今日の2R、3周2マークで逆転を狙ったアタックは、結果的に着を落としはしたものの、その意気や良し、と言えるものだった。明日はその思いと今日の整備が報われますように。2回乗りで5Rは1号艇!

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 平本真之も整備に取り掛かっていた。確認できなかったが、キャリアボデー交換をしていたように見えた。初戦1着だったが、その後は着を落とす一方という予選道中。その1着が利いて、明日は勝負駆けに持ち込んではいるが、条件は楽ではない。ここらでモーターの気配をしっかり上向かせたいところだ。児島は、平本にとってキツい思い出がある。11年グラチャン、優勝戦1号艇を得ながら、インからスタートで後手を踏んで大敗してしまったのだ。いつか雪辱を、と僕も思ってきたわけだが、明日は勝負駆けをクリアして、その権利を得てほしい。

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 さてさて、10Rを2着で終えた毒島誠が、控室に戻ろうとしていったん立ち止まり、整備室に向かって声をかけた。
「じゅんちゃーん!」
 じゅんちゃん? 群馬支部は江口晃生に久田敏之、いや、二人はそもそも先輩で、ちゃん付けはしないだろう。江口は畏怖すべき師匠だし。じゅんちゃんって、いたっけ?

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 整備室を覗いたら、桐生順平が毒島のモーターを運び入れたところだった。順ちゃん! 桐生にちゃん付けの発想がなかったから、じゅんちゃんと順ちゃんが一致しなかった。そうか、桐生は順ちゃんと呼ばれてるんですね。……やっぱり違和感があるわけですが(笑)。

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 なお、その様子を見た久田敏之がすぐに整備室に入っていって、桐生から毒島のモーターを受け取り、格納の準備をしていた。そりゃあ桐生も後輩は後輩だが、やはり群馬支部の一員として他支部の選手に任せっきりにはできない。そんな久田の行動が実に清々しかった。そんな優しい先輩に恐縮する桐生も。明日も頑張れ、敏ちゃん順ちゃん!(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)

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岡山支部の125期3選手は今節は通しで艇運のお手伝いに来ている。その合間に、長嶋万記が黒明花夢さんに手取り足取りアドバイス。臨時マキ教室だ。川崎智稔くん、三村岳人くんも茅原悠紀に教えてもらってる姿がありました。お手伝いに来て、いいことあったね!