BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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準々決勝戦、朝のピットから

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 2日目のピットは、勝ち上がりに関係あるレースが4個しかないからなのか、なんとなく準優勝戦のような雰囲気に感じられる。気のせい? もちろん1回戦敗退組もしっかり準備はしているのだが、そこまでピリピリしたものは感じない。決して緩んでいるわけではないのだが。
 準々決勝組については、1~4Rの一般戦に出走する選手もいるから、まずは目の前の戦いのために精力的に動いていたりする。松井繁が神妙な顔で係留所に降りていくのを見て、まさにレース直前のような鋭さだなと思って出走表を見ると、松井は2Rに登場。まったくもって、レース直前なのであった。一般戦はもちろん勝ち上がりにまったく関係ないが、そこに戦いがあれば全力で臨むのは当然だ。

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 整備室を覗いたら、濱野谷憲吾が本体整備をしていた。濱野谷は一般戦の出走がなく、11R1回乗り。地元での第1回大会に気合十分!? かつては濱野谷といえばひたすらペラ調整だったが、ここ何年かは整備室でも姿を見るようになった。何も特別なことではないわけだが、ここが平和島ということを考えれば、あれこれ想像したくなってくる。

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 1R、赤岩善生が1着! 今年の正月バトルトーナメントでは完全優勝だった赤岩、これでトーナメント無傷の6連勝! なんというトーナメント戦との好相性。整備巧者であることが、短期決戦にハマるのか。実際、赤岩の足はかなり良化していると見える。短期決戦だからというのは本当は短絡的であって、だったら6日間開催でも初日2日目の成績が突出していなければおかしいわけだが、しかし誰もが手探りのこの一戦にあって、いつも通りにきっちりと、それも的確に整備している赤岩にはアドバンテージがあるようにも思える。

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 嗚呼、それにしても永井彪也はつらい前半戦を送ってしまった。せっかくの地元での晴舞台。1回戦は1号艇で大敗し、2Rでは転覆を喫してしまった。ひとまず体は無事のようだったのが何よりだが、落胆は大きかろう。残りのレースでなんとか意地を見せてほしいところだ。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)