BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

仲間とともに!

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 9Rで関野文が転覆。幸いにも体は無事で、着替えた後は駆け足でピットにあらわれている。減点をとられてしまっており、昨年につづく優出は相当に厳しそうだが、明日からも元気なレースを見せてくれるだろう。

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 関野が転覆した瞬間、整備室からキャスター付きのテーブルが装着場に持ち出された。徳山では今までもそうだったんだっけ? と記憶を辿ることになったわけだが、転覆整備は整備室の外で行なわれるわけだ。関野が着替えている間、手の空いている選手がヘルプに駆け付けた。村上奈穂、土屋実沙希、出口舞有子らの若手が参加しているのはまあ納得だが、ここに岩崎芳美も加わっていた。支部も違うベテランが、率先して作業をしていたのだ。まったくもって、頭が下がるというもの。岩崎のお人柄がよくあらわれたシーンだった。

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 さらに、水口由紀も参加。前半の記事で大阪は二人だけの参戦と記したが、近畿全体が少なくて、滋賀支部の水口と茶谷桜、あわせて4人である(クライマックス組が来ると、遠藤エミ、今井美亜が加わる)。落合と茶谷は11Rに出走で、展示準備があるので転覆整備には参加できない。ということもあって、水口は最後まで関野に付き添って、作業を見守るのであった。大先輩がついてくれたことに関野は感謝と恐縮。そして水口は若い後輩を優しく手助けするのであった。

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 この転覆整備中に、塩崎桐加や角ひとみなどが試運転を切り上げて、ボートを陸に上げている。村上、土屋、出口らはそちらにも駆け付けており、実に慌ただしく動いていた。もちろん大変だなあとは思うのだが、若者のキビキビした姿は見ていて気持ちがいいものではある。

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 塩崎は7Rで4着に敗れたあと、8R発売中にはすぐさま試運転へと飛び出していた。昨年のシリーズ覇者は、初日4着4着。好発進とは言えない。早い立て直しが必要だろう。素早く試運転に向かう姿はそうした思いもうかがえるものだった。試運転終了後はペラ調整所に陣取って、長く調整を続けている。

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 角は2R1回乗りだったが、その後は試運転漬けだったわけだ(徳山は10R発売中まで試運転が許されており、角があがったのは9R発売中。ほぼビッシリと試運転していたのだ)。その後は塩崎同様にペラ調整。その隣には宇野弥生が座り込んで、角にアドバイスを送っていたようだった。61期広島支部と90期愛知支部の絡みとはなかなか珍しくも思えるわけだが、これまでにもふたりが仲良さそうに話しているのは何度も見ているので、実際は支部や世代を超えた友情と言うべきであろう。先輩の谷川里江が角と同世代なので、そこから生じたつながりかと思われる。

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 女子戦名物のひとつといえば、岡山会議。エンジン吊りが終わるとその場で岡山勢が輪を作り、反省会が始まるものだ。9Rを勝った土屋南をやはり取り囲む岡山勢。若い土屋には最高の学びの場であろう。明日からはテラッチと節ちゃんも加わるわけだから、勝っても負けても吸収するものは多いはずだ。で、土屋は勝ったというのに笑顔がひとつも見られなかった。敗者が先輩にアドバイスを求めている、という感じなのだ。どうやら感触はもうひとつのようで、勝った喜びよりも明日からの不安のほうが前に出ている感じ。先輩たちの助言を受けながら、どこまで立て直せるか。

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 12Rドリーム戦。大瀧明日香がスタート後手から転覆を喫してしまった。レスキュー上ではスタンドに向かって頭を下げていたし、自力でレスキューを降りているので、体は大丈夫そうだ。ただ、選手責任+不良航法でマイナス12点の減点。前半も大きな着を獲っているし、実に大きなつまずきを初日でしてしまったことになる。この11~12月はいろいろ痛いことが起こってしまったわけだが、明日からもめげずに頑張れ!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)