BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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やや沈痛な初日前半ピット

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 団体戦で初めてのFが出てしまった。5Rの関野文と孫崎百世だ。しかも孫崎はコンマ08のスリットオーバー。上位3着までを白組が独占した一戦だが、賞典除外の事象や待機行動違反、不良航法があれば相手チームにポイントが与えられるので、いずれにしても白組に1ポイント。しかしながら、やはり空気は沈鬱で、男子勢に歓喜はない。先に関野と孫崎が戻ってきても、男女ともに粛々とエンジン吊りを進めるのみだった。魚谷香織は孫崎に駆け寄り、心中を思いやって慰めていた。

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 勝った井上忠政にしても、やはり喜びをあらわにするというわけにはいかなかったか。控室に向かう道中で仲間と笑顔を交し合っても、ピットにってきたときには特に表情を変えてはいなかった。フライングは他人事ではないのだ。まして、同支部の同世代選手が切っているだけに、男女対抗戦とはいえども心中に思いを馳せることになるだろう。

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 なお、団体戦の対象ではない4Rでも若林義人がコンマ06の勇み足をしてしまった。こちらもやはり沈痛で、落胆した様子の若林を5000番台勢や板橋侑我が慰める場面もあった。

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 というわけで、スリットでの波乱が立て続けに起きてしまった初日。ピットにはやや不穏な雰囲気もあるわけだが、逆に言えばまだまだ初日、ここから一気に盛り上げていこう! フライングが出てももちろん、選手たちは調整に忙しい。まさに初日のピットらしい慌ただしさももちろんあるのだ。3R3着だった小野生奈も、速攻で試運転に向かう。ドリーム戦必勝の意気で、いつも通りに駆け回っている。

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 3R1着の大澤真菜も、その勝利で気を緩めることなどありえない。後半に向けて、真摯な表情での作業が続く。後半は団体戦でもあるから、さらに奮起して紅組に貢献したい思いもあるだろう。それでも気分は上々のようで、報道陣に声をかけられて笑みを見せるシーンもあった。

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 足的に不満あるという板橋侑我は、前半2Rではたしかにそんな気配の走りだったが、後半1号艇、取りこぼしてなるものかと懸命に調整を続ける。白組の勝利も大事だが、まずは自分の逃げ切り! それがチームを牽引すると確信しながら、機力の底上げに必死だ。(黒須田)