BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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序盤から勝負駆け激しい4日目前半のピット

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 さあ、勝負駆け。序盤から厳しいノルマを抱えている選手が奮闘した。1Rは安井瑞紀が2コースまくりで快勝。ボーダー5.60なら1着2着勝負で、まずは後半につなぐ白星となった。もっとも、安井に高揚感はなし。まだ勝負は終わっていないのだ。しかも後半は5Rと時間も残されていない。勝利者インタビューなどを終えると、速攻でふたたび水面へ。勝利の余韻に浸っているヒマはないのだ。

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 2Rはやはり1着2着条件の平高奈菜が5コースまくり差しで快勝。平高にもまた笑顔はなく、仲間から祝福されて微笑が浮かんだ程度だ。後半は1号艇だから、外枠での1着は大きかった。万全の態勢で白カポックを着るべく、ここからも調整作業が続いていくだろう。

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 6号艇の喜多須杏奈も大きな3着。2着3着条件で、ということは1着4着条件ということも言えるのだから、道中4番手を走りながらもまだ望みはつながっていた。しかしもちろん着はひとつでも上のほうがいいわけで、逆転3着は地元ビッグでの予選突破に向けて光明となった。やはりレース後には特に浮かれたようなところはなかったが、先を見据えて気合が高まっていると考えたい。

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 一方で、1R3着の岸恵子は、やや苦しくなってきた。1着2着条件なので、後半1着でもボーダーが下がるのを待つ身となる。それをどこまで把握していたか、岸は前を走る島田なぎさを追いかけたが届かず。レース後は落ち着いた表情ではあったが、心中はいかばかりだったか。もちろん後半の6号艇も諦めることなく走るだろう。

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 一方で2着の島田なぎさは、岸と同様にもうひとつ上の着順がほしかった。今日はピンピン勝負なのだ。後半は1号艇なので、とにかく逃げてボーダーが下がるのを待ちたいところ。レース後は長嶋万記とかなり長く話し込んでいた。その表情は真剣そのもの。そこで得たものを6Rに反映させたい。

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 さてさて、昨日の12Rで衝撃的な5コースまくりを決めた今井美亜。今朝一番で顔を合わせたので拍手を送ると、笑顔を見せながらも「そこまでがダメダメだったから……」と会心の一撃よりもそれまでの戦いぶりを反省している様子だった。失敗と向き合っているのだ。それでも、あのまくりは凄いと称えたら、「捨て身のタックル(笑)」とニッコリ。何にしても昨日の1勝は勢いをつけるものになったことは間違いない。9R1回乗りながら、1R終了後には水面に下りていった今井。もう一段ギアをあげて、渾身の勝負駆けに臨む!(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)