BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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丸亀レディースvsルーキーズTOPICS 2日目

紅一色、一気通貫!

「な、なんて日だ~~ッ!!」
 白組ルーキーズの24選手は、ピットでこんな嘆きの声を漏らしたのではなかろうか。まさに、白組にとっては悪夢のごとき1日だった。逆に、紅組レディースは「してやったり!」の快哉を叫んだことだろう。昨日まで4-4のイーブンだった団体戦の成績が、一夜にしてこうなった。
紅組115白組
 つまり、今日は紅組が7-1の圧勝劇!! しかも、それぞれのレースの勝ちっぷりがそれはそれは半端ないものだった。

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【5R・紅シード】①山下友貴②平田さやか③薮内瑞希がルーキーズを置き去りにするスタートでくるくる旋回。ターンの出口で早々に1~3着の独占態勢を築いた。①-③-②4670円。
【6R・白シード】①中亮太-③井上忠政の決着=白組がイーブンに戻したかと思いきや、速報でお伝えしたとおり中の不良航法で紅組のポイントに。

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【7R・紅シード】⑥吉田裕平が鋭いピット離れで4カド奪取! 白組トリオの破壊力が倍増したかと思いきや、その吉田がスタート凹みから伸び返す展開で外2艇の勢いも劣化。あれよあれよと②島田なぎさ③西村美智子①三浦永理の紅組トリオが先行態勢を築いてそのままフィニッシュ。②-③-①13550円
【8R・紅シード】ストレート強烈な④浜本のカド戦が脅威だったが、これまたスタートで後手を踏んで外を止める展開に。その間に②實森美祐が鮮やかな差しを決めて無傷の3連勝!! さらに③平山智加、①今井美亜がしっかり追随して本日3度目の“紅組グランドスラム”を決め込んだ。②-③-①3360円

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【9R・白シード】好枠を利して反撃したい白組だったが、①彦坂真太郎のインモンキーはサイドが掛からずダダ流れ。②外崎悟が差して10点を確定させたものの、ぽっかり空いた内空間に④櫻本あゆみ⑤水口由紀⑥片岡恵里の紅組トリオがドカドカ殺到。2マークの混戦も味方して、あっという間に2・3・4番手=必勝態勢を固めてしまった。
【10R・紅シード】スリットほぼ横一線から白組ダッシュ勢が仕掛ける間もなく①香川素子②水野望美③土屋南がくるくる旋回。道中では水野vs土屋が火花散るデッドヒートを繰り広げたが、白組トリオはその影すら踏むことができなかった。4度目の紅組ワンツースリー決着! ①-②-③580円

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【11R・紅シード】このままでは終われない! とした白組の④山田和佐&⑤中村泰平が凄まじい踏み込みで4カド絞めまくり=マーク差しを敢行。バックで鮮やかにワンツー態勢ができた瞬間、両者に「フライング欠場」のシグナルが授けられた。もちろん、問答無用の紅組勝利。①-②-③210円
 そんなこんなで、5Rから紅組が破竹の7連勝! この記録だけなら「あららん、紅組頑張ったねぇ」程度の軽いサプライズなのだが、その勝ちっぷりが尋常じゃない。紅組がシードされた5個レースは、すべて①②③のレディース軍団が上位を独占する「5連続グランドスラム」だったのだ。

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 うーーん、過去4回の当企画シリーズを観てきた私にとって、ちょっと信じがたい現象としか言いようがない。もちろん紅組が123着を独占したことは何度もあったが、その何倍も「外枠のルーキーズたちが道中でぐんぐん追い上げて逆転、または紅組が勝っても命からがらの辛勝」という光景を目の当たりにしてきた。それが当たり前だと思ってきたのに、まさかの紅一色ラッシュ!

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 さらに言うなら、内3艇での決着だと言うのに好配当も鈴なりだったな。仮に今日の紅組シード番組で「頑張れレディース!」と①②③BOXを買い続けていたらば、投資金額3000円に対して払戻は22370円で回収率は746%(最後の2個レースは取りガミなのにw)。もちろん、人気薄だった島田なぎさや薮内瑞希などが跳ね上げた配当でもあるのだが、この746%という数値はそのまま私の驚きだと思っていただきたい。うん、こんな極端な偏り、もう二度と起きないと思いますよ、きっと。

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 さてさて、続く12Rは①村松修二が逃げて②川原祐明が混戦を捌いて、最後の最後に白組が一矢報いて悪夢のような1日を終えた。ただ、このレースでも紅組が別の意味でのサプライズを演出している。⑥長嶋万記のかなりゴリゴリの前付け!! 当然、個人戦での「勝ちたい!」という気合の表出なのだが、妄想癖の強い私としては「紅組初の8戦全勝を目指して、私が内2艇を深くしてやる!」みたいな気持ちが混じっていたのではないか、などと思ったりするのだが、どうだろう。これが丸亀の現場なら、黒須田に擦り寄って「明日、万記ちゃんの元に行って、こそっと聞いてこい」なんて展開になるのになぁ……残念!(笑)

明日のブライトホース
5055眞鳥章太(長崎・123期)7R4号艇

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 目指せ、水神祭!!
 勝手なニックネームは、同期の兄・康太も合わせて『大村マトリックス』。はい、ベタですまんす。この兄弟、ことあるごとに「マトリックス」と呼ばれたことだろう。デビューから1年半、兄弟ともにまだゴールテープを切っていないが、徐々に徐々にその鼻先は近づいている。3連対率の推移を見ていただきたい。
★兄・康太 19年11・6%→20年18・1%
★弟・章太 19年9・4%→20年23・2%
 5レースに1回程度は舟券に絡めるようになったのだから、待望の1着は近い。どっちが先に水面に落とされるか、兄弟はもちろん親御さんもその瞬間をひたすら楽しみにしていることだろう。
 そして、今日の4Rは弟・章太が本当に惜しかった! 6コースからコンマ03の飛び出しで4カド川原祐明を叩き、そのまま一気にまくり差してバック先頭に。ついに水神祭だっ! と思ったらば、攻め潰したはずの川原がゾンビのように蘇ってその悲願を打ち砕いた。章太のアタマ舟券を買っていた私も泣き崩れたが、「もはや初勝利は目と鼻の先」と確信させる2着でもあった。できることなら、全国発売の今シリーズの間にソレが起きますように。そう祈りつつ、明日以降も章太のアタマ舟券を買い続けます!

※章太クン、連日同じ写真ですいません、現場に行けないのでこの1枚しかないのです!!><(text/畠山)