BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

2日目序盤戦のピットから

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 今回の取材規制線からはペラ室の様子がいっさい見えず、整備室も奥のほうはほぼ死角。その整備室の死角あたりにグランプリジャンパーがちらちらと見えていて、どうやら本体整備をしている模様。1R発売中、モーターを装着しようと整備室を出てきたのは池田浩二だった。準々決勝戦に向けてパワーアップをはかっているわけだ。

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 その装着のヘルプをしたのは西山貴浩。さすがに仲良しである。と思ったら、西山はそのまま整備室へと入っていった。というか、戻っていったというのが正確で、西山も整備をしていた様子だ。羽野直也とともに地元の砦を守る役割となった西山。今日は11R1回乗りだから、選手班長の仕事のかたわら、じっくりと調整を続けていくことだろう。

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 それ以外には、特別大きな動きは見られないといったところ。2R発売中に毒島誠が大急ぎで水面に下りているが、今日は11Rの準々決勝の前に7Rに参戦。まずはそのための試運転や水面での調整ということだろう。一般戦では準優の日の2回乗りはもはや当たり前になってきているが、こうした大きいレースで賞典レースの前に前半レースを戦うのは異例の光景。BBCTならではの動きである。

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 それにしても、初日にして敗退してしまった選手のモチベーションはどうなんだろうなあ、と想像する。実は最終日には「BBCシリーズ選抜A戦」「同B戦」「Wakamatsu Boatrace Super Selection」という賞典レースが敗退組のために用意されている。昨日の1~3R、今日の1~7Rは「シリーズ予選」と銘打たれていて、最終日の選抜レースのための得点争いレースなのである(昨日の12Rドリームマッチも)。あ、1回戦や準々決勝戦も同じくです。そして明日3日目、「選抜進出戦」が6個レース行なわれ、1着がA戦、2着がB戦、3着がWBSSに出走するという次第。得点率は進出戦の枠番に関係します。すでに敗退してしまった選手のなかでは、篠崎元志が7.00でトップ。
 と説明したのはいいけれど、選手がどこまで意識して走っているか。選抜戦の賞金はたしかに高く設定されているけど、それを目指して若松にやって来たわけではなく、やはり勝ち上がれなかったという思いのほうが今日は強かろうと思われるのだ。というか、そもそもそこまでルールを把握している選手がどれだけいるかもわからない(前検日、ニッシーニャが「シリーズ予選ってなんすか?」と質問してきた・笑)。

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 と言いつつも、1回戦5着の木下翔太が1Rの準備をしながら「(レース後)乗るから」と上田龍星に話しているのを見て、まったく緩んでいないんだなとも実感する。木下は1R1回乗り。そのあと試運転を続けるので、エンジン吊りのとき試運転用の艇旗艇番を頼む、という会話だったのだ。戦いがあればとにかく勝ちたい。それがボートレーサーであり、またボートレースバトル「チャンピオントーナメント」に駒を進めてくるトップたちの強い思いなんでしょうね。我々も、勝ち上がり戦だろうが敗者戦だろうが、舟券は舟券、勝ちましょう!(黒須田)