BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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とこなめレディースvsルーキーズTOPICS 2日目

 今日はこのコーナーをメイン記事にしちゃいます。

28歳、開花近し!

明日のブライトホース
5020宮村勇哉(三重・122期)
2R5号艇・11R3号艇

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 今日の5R団体ブロック戦は、456枠を122期の3人が占拠した。④畑田汰一⑤藤原孝斗⑥宮村勇哉。畑田に関しては、もはやこのコーナーで取り上げるべき選手ではない。去年は2V、今年1月も大逆転のミラクルターンで3度目の優勝。122期にはデビュー戦を勝った原田才一郎、養成リーグ主席の若林義人、今節参戦の安河内健、養成所で天才少女と謳われた平川香織などなど逸材が鈴なりなのだが、この1年間で畑田が他の同期をゴボー抜きしてエースに君臨した、とお伝えしていいだろう。

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 さて、その5Rは4カド畑田が突出したスタートから一撃まくり。これだけなら「さすが汰一、モノが違う」で終わりだが、この汰一猛攻に5コースから千切れることなく連動し、1マークもフルスロットルの握りマイで2番手を獲りきったのが宮村勇哉だった。こうした展開では差し場を探して自滅するルーキーが多い中、100点満点のマーク戦法。

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「お、やるじゃん!」
 正直、宮村クンに関する基礎知識がなかった私は、このレースの直後に彼のあれこれを調べはじめた。122期では最年長の28歳ながら、デビューから3年弱で大方の記憶に残るような成績は皆無に等しい。だがしかし、今期適用成績(20年5月~10月)と来期適用成績(20年11月~現在)を比べてみると、最近の成長度は目を瞠るものがある。いくつか紹介しておこう。
     勝率 1着率 2連率 3連率
★今期  2.64      4.4%      7.4%    10.4%
★来期  3.53      8.5%    17.0%    23.4%

 特に注目してほしいのは約2・5倍ほども高騰している2連率と3連率だ。簡単に言うと「去年の10月まではせいぜい10レースに1回程度しか舟券に絡めなかったが、11月からは4レースに1回くらい絡むようになった」。この頻度の差がどれほどのレベル差か、想像していただきたい。宮村クンは28歳の今が“急成長期”なのだ。
 そして、今日のあの気風のいい握りマイ2着。後付けのデータも込み込みで、私は「明日からも絶対に目が離せない存在」として肝に銘じた次第だ。

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 やまと学校からボートレーサー養成所へ。カリキュラムが全面的に変わった122期は、50人の入所者のうちほぼ半分が脱落。無事に修了式を迎えられた訓練生は、わずか26名だった。大なり小なり心が通い合ったであろう24人の同志の背中を見送りつつ、プロとしての自覚を植え付けられた122期。養成リーグ勝率4・61と下位の成績で生き残った宮村クンを、遅ればせながら応援させていただこう。

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 明日の2R5号艇は6号艇が畑田、団体戦11R3号艇では2号艇が安河内。今日に続く同期エリートと隣り合わせの枠番で、宮村クンがどんなレースを見せてくれるか。舟券的にも妙味たっぷりの2走とお伝えしておこう。

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 さてさて、420円の大本命あり、250倍の大穴あり、山川美由紀の勇み足あり、と色とりどりのブロック対決の末、今日の団体戦は紅組が3勝、白組が5勝。2日間のトータル成績は

紅組106白組

 昨日の7-1というワンサイドから、白組が奮闘して4ポイント差となった。いきなり口開け5Rで前出122期コンビのワンツーブレークが大きかったし、紅組からすると最終12Rの山川F(得点とは無関係に白組勝利)で躓いた格好となった。

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 ただ、この最終レースは山川がF欠場となりつつ②實森美祐が1着、③出口舞有子が2着(コンマ00タッチで生き残り!!)でオール2連対をキープ。今日の連勝で211着とした堀之内紀代子も含めて、後の団体ポイント争いで有利になる可能性は高い(優勝戦の1号艇に近づく)。
 また、今日の団体戦ではやっと2本の万舟が飛び出したが、その1着はともにレディース。6Rは②原田佑実が2コースからシャープに差し抜け、⑥上田健太~①新田有理を引き連れて22670円。

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 10Rは3コースの③浜田亜理沙がスリット同体から力強く抜け出し、伸びなりの一撃まくりで一人旅。⑤宮之原輝紀~④大塚雅治を連れて24830円のシリーズ最高値を演出したのだが、圧巻だったのはその道中の実戦パワーだ。スピードのある宮之原をズンズンズンズン突き放し、ついには4秒1もの大差でゴールイン!! 走破タイムの1分46秒6は、今節では異次元とも呼ぶべきケタチの猛時計だった(2位は實森の48秒0)。2連対率57%を誇る47号機、やはりタダ者ではなかった。つか、このレースを観る限り、現状ではちょっと抜けたトップパワーとお伝えするしかなさそうだ。この万舟で明日からはさらに人気を呼ぶだろうが、ちょっと喧嘩のしようがない抜群パワーだった。降参!(photos/チャーリー池上、text/畠山)