BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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多摩川 女子王座TOPICS 3日目

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3日目にして、昨年のファイナル1号艇・平山智加に赤信号が……

そして、V候補の筆頭格だったエース機のあの選手にも……?? 

サバイバルは続く。

 

3日目のイン成績

②⑥①③②②①①②①②①

1着率42% 2連率85% 3連率92%

 

 

3日目の勝利コース

①5勝②3勝③2勝④2勝⑤0勝⑥0勝

 

 

3日目の決まり手

逃げ5本 差し3本 まくり1本 まくり差し1本 抜き2本

 

 

 

エース、激震!

 

 

 

 

 

 

 

 

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これまでエース23号機と

準エース49号機を「今節の双璧」と評してきたが、

3日目にクッキリ明暗が分かれた。激変である。

まず、池田明美の49号機は、相変わらず順調そのもの。

10R、海野ゆかりのイン逃げを許して4連勝とはならなかったものの、まったく危なげのない2着確保。

ターンマークを回るたびに、3番手以下をぐんぐん引き離していく様は壮観だった。ただ、問題は明日だ。

5、6号艇という最大の難関で、どこまでポイントを加算できるか。

現状のパワーを100%生かしきればピンピンもありえるし、

展開に泣いて着外になる可能性も否めない。

舟券的にも買いか、消しか、実になやましい2回走になりそうだな。

 

 

 

 

 

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そしてそして、

とてつもない暗雲に覆われたのがエース山川美由紀だ。

予兆は前半5R、スタート展示からモッサリとした動きで、

本番も見せ場すらなく4着に敗れ去った。

出足から行き足から伸びまで、明らかに中堅レベルの動きだった。で、4時間のインターバルが与えられた11R、

今度はスタート展示から上々の気配になっていた。 

わわ、なおってる?? 極選予想で「消し」と断言した私は、

肩を落としつつエースの復調を確信していた。

だが、今度はエンジンではなく、

乗り役のメンタル面に異変が起きていたようだ。

スリットから伸びなりに握って攻めて、攻めすぎて振り込み

、落水失格(選手責任)……前半の重い着を挽回しようという気持ちが、空回りしたのではないか。とにかく、

この痛恨の減点で、昨日の3位から一気に23位、準優圏外へ!!

 

 

 

 

 

 

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ボーダーを6・00とすると、

明日はメイチの1着勝負という崖っぷちに立たされた。

枠は2号艇、パワーは上向き、突破できる可能性も低くはないが、

天国から地獄まで墜落したリズムを取り戻せるかどうかは微妙だ。

山川だけでなく、鎌倉涼、宇野弥生など

すべての選手が勝負駆け(準優1号艇争い含む)になりそうな

明日の11R。V戦線に多大な影響を与える、

天王山の一戦になるだろう。

 

 

25年目の勲章

 

 

 

 

 

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すでに水神祭で報じたが、谷川里江が

8Rで女子レーサーとしては4人目となる1500勝を達成した。

1987年5月21日にデビューしてから24年9カ月

。四半世紀に渡って女子艇界を牽引してきた証であり、

金字塔といっていいだろう。スタートはあまり行かないのに、

ツケマイ気味に握って攻める個性派でもある

(ちなみに通算フライングは30本)。 

1500勝を記念して、手元のプロフィールからいくつか抜粋しておこう。

 

★ボートレースの魅力とは

…永遠にこれでバッチリと答が出ないところ。

 

★ボートレーサーとしての目標

…褒章をもらう。

 

★得意なプール

…宿舎が個室の所。

 

★好きな食べ物

…マンゴ、とうもろこし。

 

★嫌いな食べ物

…トマト。

 

★将来の夢

…毎日笑って過ごせる人生。

 

 

 

 

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確かに、谷川の周りには常に笑顔と笑い声が絶えることなし。

身長は144cm。「♪ちっちゃな頃からちっちゃくて、

15で小学生と呼ばれたよ~」選手紹介で

チェッカーズ風に歌っていたが、

艇界にはなくてはならない「小さな巨人」に拍手を贈るとしよう。

おめでとう、里江姐さんっ!! 

そしてさらに、この勝利は今シリーズにおいても

でっかい1勝といえるだろう。初日の選手責任減点で

絶望的と思われていたが、今日は18点を加算して節間成績5・40に。明日の4Rで1着なら、推定ボーダー6・00を上回る。

マイナスポイントだった初日から、奇跡の予選突破へ……

今日のメモリアルが、さらなる弾みになるとみた。

 

 

チルトサンダー出現!

 

 

 

 

 

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谷川がインから貴重な1勝を挙げた同じ8R、

アウト6コースにただならぬ野心を抱くレーサーひとり。

福島陽子が、チルト3度に跳ねていた。

「外枠での福島のチルト3」は定番になりつつあるが、

いざ「チルト3・0」の表示を見ると、そぞろ心が躍る。

もちろん、今節の第1号。

そして、今回の予選では最初で最後かもしれない

“チルサン”とあって、私はアタマ決め撃ちで勝負した。

実戦では、1500勝に燃える谷川までは届かず2着惜敗。

私の舟券も紙屑と化したわけだが、

スタンドには他のレースとは別物の緊迫感が走り、

オッズも6アタマだけがどんどん下落して半分以下になるなど、

随所に“チルサン現象”が見られたものだ。

やっぱり、1日にひとつくらいは

こんなエンターテインメントイベントが欲しいな。

チルト3度のいるレースは、おもしろい!!

 

(Photos/中尾茂幸、text/H)

 

 

 

 

付録★ミポリン通信★

 

 

 

 

 

 

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初日から重い着順に喘いでいた守屋美穂ですが、

今日はやっと見せ場を作りました! 

2Rで池田志乃のまくりに乗ってのまくり差し。

 

 

 

 

 

 

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惜しくも水神祭には届かなかったけれど、

明日以降への期待が膨らむ2着ではありましたな。

予選突破の夢は……(涙)