BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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下関・名人戦TOPICS 2日目

今日のイン成績

①③①⑥②③⑤①②④①①

1着率42% 2連率58% 3連率75%

 

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 2連、3連率は昨日とほぼ同じで、1着率(昨日は17%)だけが極端に上昇。つまり、昨日よりインがぐっと勝負強くなった。向かい風→追い風などもあるが、やはり「スタートが揃いはじめた」というのが最大の要因か。最近の記念は、日程が進むほどにスタート一線=イン逃げ決着が増える傾向があり、明日もイン逃げが半分がた決まりそうな流れだ。こうなると、穴党はお手上げ? ただ、今日は8Rで原田順一が逃げきって200倍近い大万シュー、さらに銘柄の日高逸子がイン逃げ楽勝だった11Rでも140倍ほどの穴になっている。ヒモ次第では、十分に万太郎も狙えるのだ。その布石を築いているのが、次のデータだ。

 

今日のドリーム組

②①⑤①①②②⑤②①①①

1着率50% 2連率83% 3連率83%

 

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 昨日の12Rドリーム戦に出場した6選手は、今日すべて2回走。下関の番組さんは、そののべ12走を、すべてのレースに振り分けた。つまり、1レースに必ずドリーム選手がひとり参戦したわけだ。結果は……さすがの安定感。4~6枠が7人もいたのに、上記のイン成績を軽々と上回ってしまった。選手別では大嶋一也がピンピン連勝、西島義則、今村豊、日高逸子が1、2着。この4人でオール8連対の荒稼ぎ! ただ、8Rで岡本慎治が5着に飛んだりすると、イン逃げでも200倍近い高配当になったりするわけだ。明日のドリーム組も、きれいにひとりずつ散らばっている(全9走)。銘柄級&イン選手の取捨をパズルのように組み合わせ、妙味のある解答(的中舟券)を導き出してほしい。

 

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 もうひとつ、名人戦らしい特徴として「スタート展示と本番で進入コースがガラリと変わる」という点に注目すべし。特に、スタ展示6コースの選手は要注意。アウトが嫌われてオッズが激増し、実戦では4カドであっさり2着なんてケースが昨日から頻発している。今日は11Rの高橋淳美がこのパターン。スタ展6コースで最低人気になったが、本番は枠番の5コースを守り、しっかり日高に次ぐ2番手を取りきって万シュー決着。「スタート展示=人気変動の裏をかいて儲ける」は舟券の鉄則だが、動きの激しい名人戦では殊更に重要な法則だと思うぞ。

 

パワー所感

 

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 2日目の実戦を見て、パワー番付をマイナーチェンジしておきたい。まで、S級指名していた吉本正昭だが、伸び一辺倒で回り足が厳しいことが判明した。11Rの2コースから、普通にマイシロがあったのに日高らの引き波を超えられずズリ下がり。道中でも引き波で苦しんでおり、接戦での弱さを露呈してしまった。S→A(しかも伸び限定)に降格。

 

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 代わってA→S昇格が井川正人。昨日は凄まじい回り足で差し一閃、今日はゴキゲンな行き足でひとまくり。今のところ、死角らしい死角が見当たらない全部が抜群という感じ。もっとも、無傷の2連勝では配当的な妙味はかなり薄くなってしまったが……今日の8R②井川-③倉谷で2連単700円というのが勝負どころだったのかっ??(←5枚ポッキリ……><)

 

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 それから、順当に②①着だったが、Sクラス日高の足は、昨日ほどではなかった。据え置くけれど、過信禁物。

 

あ、チルトサンダー田上もスリット付近の伸びが落ちたような……全速かどうか不明なので、「?」付きの据え置き。

 

集中連載『今日の万谷親ビン』…2着/節間7・00

 

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 あわや、1着??

 凄いメンバー構成の10Rで、68歳の万谷章が激走した。どんだけ凄い面子だったかというと、イン屋のドン鈴木幸夫、艇界きっての異端児・山室展弘、永遠の女番長・鵜飼菜穂子、ミスター競艇・今村豊……そして、競艇(ボートレース)60年史の沿革をなぞるように地道に地道に99Vを積み重ねてきた万谷親ビン。もしも6号艇が走る人間国宝・加藤峻二だったりしたら、永久保存版にしたいような番組だったぞ(実際の6号艇・昭生さん、すいません><)。

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 そして、こんな錚々たるメンバーを相手に、万谷親ビンの68歳差しが炸裂した。昨日に続いて、バック先頭に!「オ、オ、オヤビーーーーーンッッッ!!!!」 親ビン頭決め撃ちで手広く流していた私は、脳汁を撒き散らかした。が、雌雄を決する2マーク、ミスター競艇の元祖・全速ターンが襲い掛かる。地味な小回りで応戦する親ビン。凌げるか、出切られるか……出切られた。足は親ビンに分があったが、スピードが違いすぎた。艇史を根底から覆した天才の、その必殺技に屈した。それでも、後続を危なげなく振り切って2着キープ。昨日の3着も含めて、節間勝率7・00で十分に準優ボーダー圏内だ。

 

「1周バック までならピンピン10・00だった」なんて野暮なことはいいっこなし。明日は鬼門中の鬼門4&5号艇だが、今節の伸びならなんとか展開を突いてくれるはず。“68歳の勝負駆け”をしかと見届けよう!(Photos/中尾茂幸、text/H)

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