今村豊、大嶋一也、西島義則、江口晃生、
平石和男、川﨑智幸、烏野賢太……このあたりの世代が
ズラリと揃ったSG、なんだか嬉しくなってしまいますね!
いまやベテランと呼ばれるジェネレーションになった彼らだが、
まだまだ健在。年間勝率をしっかりと稼ぐ実力と、
いざSGの現場にやってくれば強烈な存在感を発揮する
たたずまいは、やっぱり尊敬に値する。
時代は容赦なく流れていくのもまた確かなことはあるが、
しかし彼らの姿をいつまでもこの大舞台で見ていたいという
気持ちはいや増すばかりだ。
一方で、若者のハツラツとした姿を見るのも、また楽しいもの。
新鋭王座を勝ったばかりの茅原悠紀や
まだ新鋭王座への出場権を持っている桐生順平が
この実力優先主義の一戦に出場するのは立派なことだし、
彼らが奮闘すればするほど、さらに時代は力強く流れていく。
カメラのレンズが自然と集まっていたのは、岡崎恭裕と篠崎元志。
偶然なのかそうではないのか、ボートが隣同士に置かれていて、
あたかもツーショットのごとく装着作業をしているため、
自然とカメラマンが吸い寄せられていたのだ。
岡崎が篠崎に歩み寄って、耳元でヒソヒソ話を始めると、
カシャカシャカシャとシャッター音が大きく響く。
もちろんそんなつもりではなかっただろうが、
まるでカメラマンへのサービスショットを
提供しているようにも見えたものだ。
もちろん、中堅世代にだって目は奪われる。
山崎智也がやけにイキイキと会話している顔が見えて、
近づいてみたら川北浩貴とのツーショットだった。
智也と川北は71期の同期生。
そして、智也がもっとも信頼を寄せているのが川北である。
何年か前のインタビューで、単語を智也に投げて、
ぱっと思いついた言葉を一言で言ってもらうという、
連想ゲームのようなものをやった。
その際、「同期」という言葉に対して智也は
「ぱっと思いつくのは、川北くんですね」と語っていた。
ヒマなときにはしょっちゅう電話しているそうで、
智也の感覚では「親友」なのだろう。
その川北と、久々にSGのピットで会うことになったのだから、
話も弾もうというもの。智也の顔も明るくなろうというものなのである。
智也のもうひとつのツーショットは、江口晃生。
かつては当たり前に見かけた二人の揃い踏みだが、
江口が大学院に通うようになってからは、
SGの舞台で顔を合わせることは減っていた。
だからなんだか懐かしく思えてしまったりしたわけであるが、
以前と同様に江口と智也は楽しそうに顔をほころばせていた。
それにしても、中堅世代と書いて智也のことを記すというのも、
時代の流れを感じさせる事態であるな。
今節は通常通り52名が参戦。で、
登番が上から26番目、ちょうど真ん中にあたるのが
白井英治なのである。27番目が平田忠則。
真ん中のラインが引かれるのが80期なんですね。
デビュー15年を経過した面々なのだから、
このへんももう中堅と呼ぶべきなんでしょうな。
まったくピンと来ないけど。
ど真ん中の男・白井英治は明日のドリーム1号艇。
自身初の、SGドリーム戦1号艇である。
モーターが前節転覆→帰郷というもので、
気配が心配されたが、白井自身はまあまあの手応えを得たようだ。
中堅世代とは、脂も乗り、ある程度のキャリアも積んできた
中心世代でもある。SGにもっとも近い男なる肩書は
もうそろそろ捨て去って、艇界をど真ん中で支えていく
第一歩を踏み出してほしいぞ。
(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)