今日のイン成績
⑥①④⑥①④①③②②①①
1着率42% 2連率58% 3連率67%
開幕戦でいきなりインの湯川浩司が6着にぶっ飛び、
3連単350倍の大波乱スタート!
立役者は文句なしに5号艇の石川真二だ。
待機行動で3コースに潜り込み、スリットほぼ同体から
1マークで湯川に強ツケマイを浴びせた。
で、追い風で流れている間に鎌田義が先頭に立つと、
今度は2マークでその鎌田に強ツケマイ一撃。
2周ホームでは、6号艇・平田忠則との一騎打ちになっていた。
この展開、すべて石川の独壇場。
今年、一般戦では9Vと無敵の強さを誇る石川だが、
私はといえば「久々のSGでレース勘やスピード感に狂いが生じるのでは?」などとあらぬ心配をしていた。大変失礼しました、
新鋭のようなスピード感溢れる全速ぶん回しに
痺れっ放しの1Rでしたよ、石川さん!
その後はイン選手も徐々に持ち直し、5勝7連対で初日を終えた。
インの弱い福岡水面としては、妥当なラインだと思う。
ちなみに、5月に開催された当地GIの1号艇(イン選手までチェックする時間……大同小異ということで勘弁をば><)の勝ち星は初日から順に7勝・4勝・2勝・4勝・7勝・7勝。日によってムラがあるものの、
均してみれば1日5勝。今節もこの「5勝」という数字を
ひとつの目安にして、イン選手の取捨を考えたい。
今日のコース別勝利数
①5勝②0勝③3勝④3勝⑤0勝⑥1勝
今日の福岡水面の勢力図は、完全に
イン選手とセンター3・4コースの天下。
6コースの1勝(平田)にしても、前出・石川が2周1マークで
しっかり回れば「3コース勝ち」になっていたはず。
あまりに極端すぎて不気味だが、ドリーム戦の瓜生でも
克服できなかった2コースは軽視すべきかも?
今日の決まり手逃げ
5本/まくり3本/差し1本/まくり差し0本/抜き3本
さすが、まくり水面の福岡。
新ペラ制度になってから1着率が落ちた「まくり」が3本も決まった。
まずは3R、横澤剛治がスリット横一線の3コースからツケマイ気味の絞りまくり。前付けイン・江口晃生の起こしが100mを切ったのも
幸いしたが、直近の江戸川GⅡをまくりで制した勢いは本物だ。
先月、同期の坪井康晴が「ヨコは一時期、新ペラ制度に対応しきれず
スランプに。でも、ヨコみたいな男(研究熱心で、ターンなどでも常に他の選手と違う方法も模索しているらしい)がとんでもないペラの整備方法を考え付くはずなんです」と話してくれたものだが、
「艇界のエジソン」がその答えを見つけたのかも。
展示タイムがいい時の横澤は、特に気を付けたほうがいい。
続く4Rでは、川北浩貴がスローの4コースから豪快な絞りまくり。
これは半分がたスタート勝ちという見方もできるまくりだったが、
スリット付近の行き足も上々のようだ。これで波に乗った川北は、
後半の9Rでもバック先頭の横澤(!)を2マークで大逆転の全速差し。
太田和美とともにピンピン連勝発進を決めてしまった。
太田は常に人気だが、こちらは盲点になりやすいだけに、
横澤ともども常に目を光らせておく必要がある。
まくり3発目は、8Rの3コース丸岡正典だ。
これはもう、スリットでわずかに覗いた程度なのに、
内の菊地孝平をゴリゴリ攻めまくり、力ずくでまくりきってしまった。
菊地は災難だったが、こういうまくりは見ていて実にスリリング。
最近は新鋭も含めて「1艇身出切らない限り、
大人しく直進して差しや割り差しを狙う」タイプばかりになった
(除く水摩敦)が、こういう獰猛なまくりを打つ選手がもっといてほしいぞ。今日の丸岡は「こんな不可能に近い隊形からでも、
気持ちが強ければまくりきれるんだ」という実例を示してくれた。
そう、まくりの最大の原動力は、パワーより気持ちなのだよ、新鋭諸君!!
別の決まり手では「抜き」がやたらと多い1日でもあった。
記者席から見ていても、2、3着争いがいつものSGより熾烈だった。
推測としては①初日前半から進入がもつれにもつれ、
選手がエキサイティングしやすいムードが漂っていた。
②賞金王勝負駆け選手の気合いが水面に反映され、
他の選手までハッスルモードに?などが考えられるが、
もちろんこの傾向は明日以降も続くはずだ。
2、3着が乱戦になるということは、パワーや実力どおりには
決まりにくいともいえる。「人気薄の選手を2、3着に固定して
穴を召し取る」という戦法が、今節は有効だと思うのだがどうか
(私は随時やるつもりです)。
明日でいうなら、外枠の川﨑智幸(回り足強い)、横澤(前出)、前本(減点を食ったが気合いが妙に凄い)あたりか。
(photos/シギー中尾、text/H)