北川敏弘
「変身!」
渡辺千草
「トォッ!」
来い、ショッカー!
というわけで、今回の名人戦は「昭和のヒーロー」がテーマ。開会式に登場した選手は全員が、仮面ライダーばりの赤いマフラーをたなびかせて登場しました。北川がライダーに変身して、千草がジャンプ! ナイス連携でありました。誰かライダーキックしてくれないかと思ったけどさすがに出ませんでしたね。
それにしても、名人戦、いいっす! 開会式のコメントも実に味わい深い。ファンを楽しませようという心意気にあふれた選手たちに、ひたすら感動! そして大笑いでありました。
金子良昭
「キャラ的に薄いですけど、僕なりに精一杯頑張ります」
いや、ぜんぜん薄くないと思いますけど、金子さん。まあ、濃い人ばっかりの名人戦、ではありますが……。
長谷川巌
「新良さんから開会式ではこれをかぶれと言われました。いくつになっても先輩は絶対です」
新人時代からいじり倒されたんだろうなあ。それは名人戦になっても変わらず。素敵じゃありませんか。ちゃんと言うこと聞いちゃう長谷川もカッコいいっす。
田上晋六
「同期として言いますけど、池上くんがあまりに噛むので笑いをこられ……僕も噛んじゃった、こらえるのに必死です」
ダハハハ! 田上の前に登場した池上裕次は精一杯頑張ります系のコメントを述べたのですが、たしかにこれが噛みまくり。緊張してたんでしょうか。で、ツッコんだ田上も噛むという(笑)。よっ、エンターテイナー!
井川正人
「第13代名人の井川正人です! ファンの期待に応えられない井川は嫌いになっても、ボートレースは嫌いにならないでください!」
流行をちゃんと取り入れ、それを名人が口にするギャップも演出しつつ、ファンを爆笑の渦に巻き込むのだから、さすがです! たぶん、井川名人を嫌いになる人はだーれもいないと思いますよ!
亀本勇樹
「蒲郡の記念で6コースから8万5000円出しました。ニュー亀本は6コースからでも頑張ります」
ありましたね~、GⅡモーターボート大賞。6コース発進もびっくりしたし、快勝にもびっくり。今節も大穴、頼みますよ!
北川幸典
「この時期うねってると思ったら、思ったほどうねってません。もっともっとうねってください」
そう、北川といえば、風と波! 水面が荒れたらこの人の出番です。若いファンも覚えておこう! 畠山シュー長もちゃんと覚えておいてね。
さてさて、名人戦ということもあってか、「年齢ネタ」も多かったですね。年は取るものではなく重ねるもの、なんて言ったりしますが、その重ねた年輪が自分をネタにすることの迷いをなくすんですかね。若造としては、大笑いするのが礼儀ですぞ。
佐藤幸子
「昨日医務室に行ったら、私の薬の袋に『更年期障害用』と書いてありました」
ダハハハハ! ほんまかいな。その薬袋は守秘義務違反のような気がしますが、ご本人がバラしてしまったのでノー問題です。
鵜飼菜穂子
「見た目は20歳に見えるかもしれませんが、私も53歳になりました。レースはおばちゃん臭いです」
ガハハハハ! 見える見える見える…………!?
原田順一
「国民年金もらう年になりました」
ダハハハハ! 賞金もいっぱいもらって帰ってくださいね!
西田靖
「僕より後ろの人は年上なのに、みんなフサフサしていてムカついてます」
ナハハハハ…………って、これ、僕は笑えませんわ……。
さて、トリは我らが御大でありました。登場した瞬間、特設ステージに駆けつけたファンから轟音のような大歓声! 大拍手! ぶっちぎりで、今日イチの大声援でありました。史上最年長優勝記録更新は、もちろん年配の方たちを勇気づけた偉業だと思います。しかし同時に、我々若造たちに崇高なる尊敬の念を植え付けた。声援を送っていたのは、ベテランファンも若者も、つまりはすべてのファンでありました。やっぱり御大はボートレースの、いや、日本の宝なのであります!
加藤峻二
「6月でレーサーになって54年。55年目に入ります。僕がデビューした頃まだ生まれていなかった人が、たーくさんいます。そういう人たちに負けないよう頑張ります!」
(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)