BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――100期!

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 初日の朝からピットは大盛り上がり! 鎌倉涼のSG初1着だ。その勝ち方がまた、3コースからのツケマイという衝撃的なものだったから、バックに飛び出した瞬間にピットにはどよめきが起こった。

 レースが終わると、ボートリフトには日高逸子、寺田千恵ら女子選手が駆けつけ、ヒロインを出迎える。大阪支部からは田中信一郎も同レースに出走していたため、女子選手がエンジン吊りを受け持つかたちとなっていたのだ。

「おめでとー!」「すげーすげー!」

 ナデシコ軍団からの喝采を浴びて、涼ちゃんスマイル炸裂! 取り囲んだカメラマンたちはシャッター音を続けざまに響かせていた。松井繁ら大阪勢も、田中のエンジン吊りを終えると鎌倉を祝福。王者も太田和美も湯川浩司も笑顔でかわいい後輩の快挙を称えていた。しっかし、あの猛者たちの輪にプリティ涼ちゃんが囲まれていると、つい助けに行きたくなる……じゃなくて、大阪支部のとてつもなさに改めて腰を抜かしそうになりますな。

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 勝利者インタビューを終えた鎌倉に歩み寄ったのは桐生順平。1Rの勝者にして、100期の同期生だ。そう、笹川賞は100期生の連勝で幕を開けたのである。1Rを終えて後半レースの準備を始めた桐生の周りには若き力が次々と声をかけたりしていたもので、フレッシュなオールスターの幕開け、などとこの稿のテーマを漠然と思い浮かべていたのだが、いやいや、100期がオールスターを華々しく彩った!が正解だった。桐生にとっては、鎌倉にまくられたのが大先輩の平石和男で無念の思いもあるだろうが、それ以上にSG初出場の同期生が見せた壮挙を喜んでいるようでもあった。

 ともあれ、SG初陣を攻めて制したのだから、鎌倉の走りはお見事の一言。

「18万円も!」

 後半レースの準備に向かう前、賞金額一覧表を見て目を丸くする姿がまたかわいらしいぞ、鎌倉涼! 水神祭は9R後ということなので、後ほどその模様はお伝えします。

 

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 水神祭といえば、前田将太もSG水神祭をめざす一人である。SGは2節目だが、昨年のMB記念では1着を出せずに桐生を後にしていたのだ。

 その前だが、朝からキャブレター交換を行なっていたようだ。ようだ、と書いたのは、福岡の整備場にはでっかい「整備状況ボード」が掲げられており、僕はそれを見た次第なのだ。ピットではやはり新兵仕事に駆けまわらねばならない前田は、その表情から機力などへの手応えを感じ取るのは難しい。だが、念願の地元SGでなんとか初1着を、の思いが強いのは間違いなく、鎌倉の勝利を見て刺激を受けていないはずがないのだ。

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 もちろん、篠崎仁志も同様のはずで、3Rでは2番手争いとなりながらも、2マークでは先頭を狙うかのような攻撃的な走りを見せている。結果は4着に下がってしまったが、トライした結果なのだから仕方なかろう。

 というわけで、なんだかんだで100期以降の若手たちのハツラツぶりに目が留まった初日の朝。若さあふれる空気ってのは、オッサンのテンションを上げてくれるものですな。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田=鎌倉絡み TEXT/黒須田)