どのSGでも同様だが、お早い到着はやはり地元勢。赤岩善生が一番乗りで登場し、ほぼ同時に平本真之が桐生順平を帯同して登場、さらに数分後に石川真二がタクシーでやって来て、愛知勢が立て続けに登場することとなっている。
平本の愛車に乗っかってやって来た桐生は、昨夜、平本の家に泊まったとか。楽しい一夜となったようで……はともかく、遠征勢には前泊で常滑に乗り込んだ選手も少なくないようだ(重成一人はレース場至近のホテル泊で、朝風呂で青山登さんと遭遇したそうです)。あ、石川は福岡在住ですね。そして、原田幸哉は沖縄在住。というわけで、彼らも昨夜までに近くまではやって来ていたようで、原田は2日前には内地入りしていたそうであります。
というわけで、地元勢が早々に揃い踏みした常滑グラチャン。そこからは、選手たちが次々と集結し始めたのでありました。
駅で偶然出会ったのか、不思議な組み合わせも多々。たとえば、山崎智也と中島孝平。二人はピットでも仲良しなので、どこかで落ち合っての同行かと思ったら、やはり駅でバッタリ顔を合わせたとのこと。丸岡正典、深川真二、瓜生正義というトリオも見られた。瓜生と深川が一緒なのは自然な気もするが、瓜生は現在東京在住。奈良、佐賀、東京とてんでバラバラの方向からやって来た3人が、駅で顔を合わせたというわけだ。
一方、静岡勢は服部幸男、三羽烏、佐々木康幸、重野哲之は2台のタクシーに分乗して登場。静岡で集合して常滑まで来たんですかね。ただ一人、渡邉英児はそれから20分ほど遅れて単独で登場してましたが。
重成は常滑前泊ということで、香川のもうひとり、森高一真は一人でやって来た。タクシーから降りると、いつも通りのコワモテ一真様。眉間にきゅっとシワを寄せている。
「お前、その顔はなんや~。もっと他の表情あるやろ!」
ツッコミを入れたのはカマギー。そのちょっと前ににこやかにレース場入りした鎌田義が、さっそく森高の「コワモテキャラ」をいじったのだ。森高の表情がだんだん笑いをこらえているような感じに変わってくる。
「そんな顔して、昨日お参りに行っとったんちゃうんか!」
森高、昨日は井口佳典や湯川浩司とお伊勢参りに行ったとかいうウワサ。なるほど、それで重成とは別行動だったんですね。カマギーのツッコミ攻撃を受けて、ついに顔がほころぶ森高。こっちが森高の素なんです。実は。ちなみにカマギーは、入り待ちのおじさんファンに「いちばん色男!」と黄色い(?)声援を浴びてました。
時間は11時20分。すでに50名が登場し、残るは2人。そのタイミングで、大きめの白いワンボックスカーが通用門から威風堂々あらわれた。運転しているのは……池田浩二! そうなんです。愛知勢は早々と10時過ぎにはレース場入りしていたのに、ただ一人、地元中の地元、池田は重役出勤だったのであります。常滑は、池田が生まれ育った町、すなわち本当の故郷。のんびり家を出ても充分間に合うわけですな。この余裕綽々な風情が逆に脅威だと感じたのは私だけでしょうか。総理杯につづくSG制覇、おおいにあるかも!?
なお、トリは西島義則でした。11時38分にレース場入り。もっともこの人は、ここからの作業のスピードは群を抜いているんですけどね。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)