BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――4000番台が与党に?

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 4000番台が過半数を超えた。えらいことである。いや、遅かれ早かれそうなるわけで、いつかはオール4000番台という日も来るはずだが、大瀧明日香や永井聖美らが中堅世代という事実を突きつけられると、唸らずにはいられない。知らず知らずのうちに時は流れ、時折、こうしたかたちでその現象をあらわにする。

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 もっとも登番が若いのは竹井奈美。4556である。鵜飼菜穂子が今節は不出場のため、2000番台不在なわけだが(寂しいっすね)、それでももっとも登番が小さいのは3175渡辺千草。実に1400もの開きがあるわけである。千草さんはもちろん貫録充分にふるまっているわけだが、竹井も初の女子王座に物怖じした様子はない。報道陣の多さや、それに伴う雰囲気の変化など、戸惑う点もきっとあるだろうが、凛とした姿で前検作業に没頭していた。女子王座初出場組で、昨年の賞金女王シリーズも経験していないのは竹井と原田佑実、櫻本あゆみ。この大舞台でおおいに名前を売って、先輩たちに一泡吹かせろ!

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 一方、個人的な感想でもあるのだが、海野ゆかりがすっかり上の世代になっていることには本当に驚かされる。かつて、某一般週刊誌で若手有望株の女子選手特集を扱ったことがあり、そのときインタビューしたのが海野ゆかり(と西村めぐみ)。それもあって、なんかずっと若手というイメージだったのだが、4000番台が過半数を占めるなかではベテラン組である。登番3618は上から16番目。同期である岩崎芳美が15番目で、このコンビが上3分の1に入ってしまうというのは、まったくイメージになかったことである。ま、先ほど調べてみたら、かの特集は1999年のことだから、まあ当たり前の現象ではあるんですけどね。アタシもオッサンになってるわけだし。

 

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 そうして時代は進んでいくわけだが、ドリーム戦に日高逸子の名前があることは、やっぱり凄いことであろう。登番は上から2番目。世代交代許すまじと、いまだ第一線でナデシコたちを牽引していく存在。ご本人はいつもキャピキャピと笑っていたりするけれども、その心中には熱きレーサー魂が常に燃えたぎっている。

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 その日高がドリーム戦6号艇ということで、共同会見ではほぼ全員が日高の動向を気にした。前付けがあるんだろうなあ、ということである。寺田千恵が「緑色の方は2コースが好きなので……」と言えば、長嶋万記は「臨機応変で……」。それぞれに腹案はあるのだろうが、日高次第という面も大きいだろう。

「あの方は、流れを見て勝てる位置を見つけている。私はなかなか勝てる位置ってのがわからなくて……」と寺田が言っていた。ドリーム組で、日高の次に登番が小さいのがテラッチ。そのテラッチでも進入の駆け引きは難しいわけで、日高の手練手管を素直に尊敬した言葉だ。あるいは、2コースを突っ張ったとしても、日高はすかさず勝てるコースを探し出し対応するだろう、すなわち決して自分が有利になるとは限らない、という意味もあったかも。

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 というわけで、日高の回答。「枠なり」だって。マジか!? いや、たぶん、マジではない。「今日は行き足が悪く、この足なら内に入っても意味がないので、今日の足のままなら枠なりで」が真相。明日一日の作業で行き足を仕上げてしまえば前付けもありますよ、と意訳していいだろう。しかも「みんながゆっくりしてたら、入りますけどね~」とも。この一筋縄ではいかないあたりがグレートマザーたるゆえん! 明日のドリーム戦は、日高逸子が軸になって、進入から面白い戦いとなることだろう。平山智加の気配もかなりいいようだし。

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 で、5号艇の香川素子は「入れる気はないですけどね」と言い切っている。いやあ、ますます楽しみなドリーム戦。スタート展示から見逃し厳禁!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田=大瀧、海野&岩崎 TEXT/黒須田)

 

※本日畠山直毅の誕生日です。52歳です。おめでとう。明日は予想当ててね。